無人ゲート化・消費増税初日の混雑
 戦国時代には攻めにくいとされた浜松城。その隣にある浜松市役所にも、“本丸”の庁舎内にたどり着くのに一苦労する日が年に一度ある。年度初めで各種申請のために多くの市民が訪れる四月一日。本庁舎駐車場の有料化に伴い警備員をなくして入場ゲートを設置し初めて年度初めを迎えるうえ、今年は消費税増税の初日にもぶつかった。庁内や駐車場、周辺道路は例年以上の大混雑が予想される。来庁者は覚悟して攻略を。
 「駐車場でトラブルが起きないか心配です」。市資産経営課の担当者は、大混雑を覚悟して対策を練る。本庁舎駐車場は昨年十一月、県内で初めて民間に貸し付け、市役所に用がない利用を有料にした。車を誘導していた警備員はいなくなり、機械式の自動ゲートで出入りを管理する方式に様変わり。駐車できる台数も減ったが、普段利用する車も減った。
 四月の初旬は、住民票の届け出やお年寄り対象の「バス券・タクシー利用券交付」の申請など年度替わりによる手続きなどが集中する一年で一番の繁忙期。昨年は平時の一・五倍になる一日二千四百台の駐車利用があった。駐車場は市内でも有数の通行量がある国道152号に面し、例年、駐車場の空きを待つ車が国道にまであふれて数珠つなぎになる。渋滞区間には路線バスの停留所もあり、交通事故も誘発しかねない。
 今年はゲートの新設で、駐車場に出入りする時は一時停止を余儀なくされる。さらに消費税増税に伴う申請で小売業者ら来庁者が増えるのは確実。そうなると国道で待たされる車が例年以上に多くなる可能性が高いという。いかに事故なく市民を迎えられるか−。市資産経営課は三月上旬から、市民にスムーズに“入城”してもらう作戦を練り始めた。駐車場管理会社と打ち合わせを重ね、二十一日から四月六日までは臨時に警備員を配置する予定で調整している。桜の開花時期と重なった場合は、市役所横の浜松城公園の桜見物に訪れる人も駐車場を利用する可能性があるため、再度検討するという。担当者は「気持ち良く市役所へ来てもらえるようにしていきたい」と話している。(木原育子)

本記事では,浜松市における駐車所の取組を紹介.
同市では,2013年11月1日より,「本庁舎駐車場」を「維持管理コストの削減と夜間・休日や来庁者以外の利用適正化」から「民間事業者に貸付け」「有料化」*1を実施.「終日24時間」を「機械式ゲートで管理」*2と,無人による管理がなされている.
本記事によると,「4月の初旬」は「住民票の届け出やお年寄り対象の「バス券・タクシー利用券交付」の申請など年度替わりによる手続きなどが集中する一年で一番の繁忙期」とのこと.そのため3月「21日から4月6日までは臨時に警備員を配置する予定で調整」中という.混在という「厄介な問題(wicked problem)」*3には,存外,有人による管理が効果的なのだろう.興味深い.

*1:浜松市HP(市政情報庁舎案内)「浜松市本庁舎駐車場が有料になりました

*2:前傾注1・浜松市浜松市本庁舎駐車場が有料になりました)

*3: Bevir,Mark.(2012)Governance: A Very Short Introduction,OxfordUP,p.32.

Governance: A Very Short Introduction (Very Short Introductions)

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