東日本大震災で被災した石巻市は19日、仙台法務局と復興に向けた街づくりの推進に関する包括連携協定を結んだ。法務局と自治体が同様の協定を結ぶのは全国で初めて。
地図作成作業などで相互の連携を強化し、復興事業を円滑に進めるのが狙い。最大被災地の石巻市は2020年度まで地籍調査を休止しており、未調査の土地の一部を法務局が調べて境界や所有者を確定させる。
法務局の調査は来年度から4年かけて住宅が密集する中心市街地約3平方キロメートルを対象に実施する。市が地籍調査を再開する際の技術的なサポートも行う。
協定締結は法務局が昨年12月、地図作成作業での協力を提案したのがきっかけ。市は法務局の人権啓発活動やオンライン登記の促進などで協力する。
市役所であった締結式で、亀山紘市長は「市民サービスの向上につながると確信している」とあいさつ。仙台法務局の秦慎也局長は「石巻の街づくりに役立てるように組織を挙げて取り組みたい」と話した。
本記事では、石巻市における協定締結の取組を紹介。
2017年7月7日には「生活協同組合」*1、同年「8月21日」には、同市内の「郵便便局」*2との間で包括協定を締結した同市。本記事によると、同法務局との間で「地図作成作業などで相互の連携を強化」を目的に、包括協定を締結した模様。同協定に基づく「地図情報の整備」*3状況は、要観察。
*1:石巻市HP(市政情報:各種計画)「みやぎ生活協同組合との「安心して暮らせる地域づくり」に向けての包括連携協定」
*2:石巻市HP(市政情報:各種計画)「石巻市内郵便局との包括連携協定」
*3:吉原祥子『人口減少時代の土地問題 「所有者不明化」と相続、空き家、制度のゆくえ』(中央公論新社、2017年)、107頁。 人口減少時代の土地問題 - 「所有者不明化」と相続、空き家、制度のゆくえ (中公新書)