横浜市都市整備局が市の発行物をインターネットで販売するサービスを始めた。一般的に行政の発行物は限られた店舗などでしか購入することができない。オンラインで部数や受取先、受け取り日時などを細かく指定することができる自治体のサービスは全国初という。
 発行物は自治体の中長期計画や政策分野ごとの基本計画など。これまで横浜市は、市庁舎(中区)1階の市民情報センターや出先機関、代金前払いによる郵送で販売していた。行政の発行物は、一般の書籍と比べると購入者が多いとは言えず、一定の書店で取り扱ってもらえるような部数を用意することが難しかった。市は今回、デジタルコンテンツの販売に実績のある「ディー・エル・マーケット」(東京都渋谷区)と連携。インターネットで発行物の注文を受け付けた後、冊子を印刷して7営業日以内に届けることが可能になった。
 現在、購入のできる発行物は市の都市デザインの取り組みを紹介する「横浜都市デザインビジョン」(配達料込み1500円)。PDFデータ(100ページ)は無料でダウンロードできる。都市整備局は「利用の状況を見て、ほかの発行物の販売につなげたい」としている。発行物の購入は専用のウェブサイト(https://www.dlmarket.jp/manufacture/index.php?consignors_id=14712)。【水戸健一】

本記事では,横浜市における刊行物配布の取組を紹介.
従来,同市の「政策等を掲載した発行物」は,「市庁舎1階の市民情報センターはじめ限られた場所での配布」,若しくは「個別の郵送依頼」に基づく「現金書留等による発送」に「限られて」きたなかで,配布の同市の都市整備局では,「部数」「受取先,受取時期など,必要とする人の要求に応じて届けるしくみ」*1として,同取組を実施.「印刷コストの削減や在庫管理の手間削減,在庫スペースの省スペース化」*2も期待されている.最初の刊行物は同市が2015年4月に策定した「横浜都市デザインビジョン」*3となる.また,「pdfデータ」は「無料」で「ダウンロード」*4が可能とされている.
配布方法,配布場所の「固定化を排除」*5した同取組.購入件数は,要確認.

*1:横浜市HP(各局の紹介都市整備局都市デザイン室:お知らせ:横浜都市デザインビジョン)「都市整備局は,発行物をオンラインかつオンデマンドで購入できるモデル事業を実施します!」(平成27年9月8日)

*2:前掲注1・横浜市(都市整備局は,発行物をオンラインかつオンデマンドで購入できるモデル事業を実施します!)2頁

*3:前掲注1・横浜市(都市整備局は,発行物をオンラインかつオンデマンドで購入できるモデル事業を実施します!)2頁

*4:前掲注1・横浜市(都市整備局は,発行物をオンラインかつオンデマンドで購入できるモデル事業を実施します!)2頁

*5:田村明『都市ヨコハマをつくる 実践的まちづくり手法』(中央公論新社,1983年)234頁