小田原市の職員採用試験(前期)が2012年度も盛況―。教養試験を廃止した効果で、申込者が3倍増となった1年前と同様の人気だ。
 12年度の申込数は、一般事務職の場合、約30人の採用予定に対して1116人(11年度1004人)に上った。大型連休を挟んで行われた1次試験が終わり、その結果は14日に発表される。こうした面接重視の採用を行う自治体はまだ少ないという。ただ、選択の幅が広がる半面、面接官の確保など負担も増える。約80人の面接官が対応した1次試験は6日間を要した。2年目となる12年度は面接試験をさらに1回増やし5次まで実施する。最終合否判定は7月下旬の予定。

本記事では,小田原市における職員採用試験の取組状況を紹介.同採用試験制度の概要は,同市「小田原市職員採用試験(前期)案内」*1を参照.
同市では,「市民のために」「情熱と熱意をもって職務に取り組む」こと,「自ら考えて行動する」こと,「課題や目標に果敢にチャレンジする」ことが可能な職員像を提示し,「公務員試験対策の勉強は不要」*2な採用試験を実施されている同市.本記事を拝読させて頂くと,「一般事務」の「30人程度」の採用予定者数に対して,2011年度は1004名の応募,そして,2012年度には,1116名の応募があったことが分かる.前年2011年度では,これらの応募者のうち実際に「895」名が試験を受験.「1次試験」の「合格者」は90名とされ,「最終合格者数」*3は26名となっている.
2012年度では,本記事でも紹介されているように,第5次まで試験が行われ,第1次と第2次は「個別面接」,第3次には「適性検査」,第4次は「個別面接」と「集団討論」,そして,第5次は再び「個別面接」と,そのものズバリ「面接重視」*4による試験が組まれている.本記事からは,「第1次試験」では「約80人の面接官が対応」し,結果「6日間を要した」ことも紹介.なるほど.面接官として大量動員される採用する側の職員の方々に日々の執務に対する,「相互補完的」*5な編制は,どのように進められたのだろうか.要確認.

*1:小田原市HP(市政情報職員情報採用情報平成24年度小田原市職員採用試験(前期)の案内)「平成24年度小田原市職員採用試験(前期)案内

*2:前傾注1・小田原市平成24年小田原市職員採用試験(前期)案内)1頁

*3:前傾注1・小田原市平成24年小田原市職員採用試験(前期)案内)4頁

*4:大原瞠『公務員試験のカラクリ』(光文社,2011年)160頁

公務員試験のカラクリ (光文社新書)

公務員試験のカラクリ (光文社新書)

*5:入江容子「自治体組織と人事」真山達志編著『ローカル・ガバメント論』(ミネルヴァ書房,2012年)29頁

ローカル・ガバメント論―地方行政のルネサンス

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