福岡市役所の屋内にあった喫煙所が1日から廃止され、庁舎内が全館禁煙になった。1月31日夜に財産管理課の職員らが本庁舎に6カ所、北別館に1カ所あった喫煙所を回り、灰皿用のバケツや黄ばんだ仕切りのカーテンを取り外した。
 喫煙所に換気扇はあったが外部とはカーテンで仕切っただけで、廊下や階段に煙が漏れ、受動喫煙対策が不十分だった。市は代わりに地上と屋上に4カ所の喫煙所を設けた。屋内喫煙所の廃止に合わせて、1日から職員に昼休み以外の勤務中の喫煙を禁止した。
 自らもたばこを吸うという石井宏治・財産管理課長は「政府が健康増進法の改正を検討していることを受け、建物内禁煙を決めた。仕事中はたばこを我慢するしかない」と話した。(伊藤宏樹

本記事では、福岡市における公共施設の受動喫煙防止の取組を紹介。
同市では、「国」が「原則屋内禁煙の実現」を「最優先課題の一つと位置づけ」「健康増進法の改正に向けた検討が進められて」いることを踏まえて、「各局・区・室所管の施設」の「屋内禁煙を実施するなど」の「受動喫煙防止対策の措置」*1を講じる方針が提示。「対象施設」は「屋内」に「喫煙室喫煙コーナー」の「喫煙可能場所を持つ施設」とし、「屋内、屋外にかかわらず敷地内に喫煙場所を設けない「敷地内禁煙」の実施」と「屋内の喫煙室喫煙コーナーを撤廃し」「屋外へ喫煙場所を移設」*2することとされている。
特に「市役所本庁舎及び北別館」に関しては、2018年「1月31日をもって」「屋内喫煙 コーナーを廃止し」「屋内禁煙を実施」*3。本記事では、同庁舎の「屋内喫煙所の廃止」を紹介。同方針に基づく公共施設の「対策実積」*4は、要観察。

*1:福岡市HP(市政全般市政の運営、方針・プラン市政の運営庁議資料平成30年1月17日 庁議資料)「公共施設における受動喫煙防止対策の実施について 」(平成30年1月17日 庁議資料 保健福祉局)

*2:前掲注1・福岡市(公共施設における受動喫煙防止対策の実施について)

*3:前掲注1・福岡市(公共施設における受動喫煙防止対策の実施について)

*4:松井望「課題設定と自治政策法務」北村喜宣・山口道昭・礒崎初仁・出石稔・田中孝男編『自治政策法務の理論と課題別実践 鈴木庸夫先生古稀記念』(第一法規、2017年)、280頁

自治体政策法務の理論と課題別実践-鈴木庸夫先生古稀記念

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