小浜市議会(定数18)は、議員の賛否を明確にするため、押しボタン式による電子採決システムを導入する。議案に対する議員の意思を市民に分かりやすく伝える議会改革の一環で、リハーサルを重ねたうえで12月定例議会から運用を始める計画だ。同様のシステムは、県内ではあわら市議会も来年以降の導入を目指しているほか、大野市も新庁舎建設に合わせて採用を検討している。(熱田純一)
 議会では起立や挙手で採決するのが一般的。しかし、傍聴席から賛成、反対の見分けがつきにくい難点があるため、小浜市議会は昨年度に押しボタン式の採用を決め、3150万円かけて今春までに整備した。議員席に賛成と反対のボタン、議場の両側の壁には全議員の氏名を表示するモニターを設置。議長の指示で議員がボタンを押すと、モニターに各議員別に賛成は白、反対は青で表示され、各議員の賛否が一目で分かる仕組み。
 議長が最終確認をするまでは賛否の変更もでき、どちらのボタンも押さず棄権した場合はモニターに黄色で表示される。採決が確定すると、モニターのほか、議長席と市長席にある画面にも賛否の総数が出る。議会の様子を放映するケーブルテレビでもモニターと同様の映像が流れる。
 市議会は将来、刊行物の「議会だより」に各議案に対する全議員の賛否を掲載する方針で、池尾正彦議長は「市民に対する説明責任を果たす意味でも議員の態度を明確にすることは重要だ」と話す。あわら市議会も、既にシステムの設備工事を終えている。しかし、モニターが見えづらいなどの理由で業者に改良を求めており、運用はまだ先になりそうだ。市区議会で押しボタン式を最も早く取り入れたのは東京都千代田区で2002年。その後、千葉県我孫子市市川市島根県出雲市広島県庄原市なども続いたが、全国的には少数という。

本記事では,小浜市議会において「電子採決システム」導入の取組を紹介.同取組の詳細は現在のところ,同市議会HP*1では確認できず,残念.
本記事を拝読させて頂くと,「議員席に賛成と反対のボタン」があり「議場の両側の壁」に「全議員の氏名を表示するモニターを設置」し,「議長の指示で議員がボタンを押す」ことで「モニターに各議員別に賛成は白,反対は青で表示され」る.これにより「各議員の賛否が一目で分かる仕組み」となる.これらの整備費用は「3150万円」とも紹介.また,本記事後段では,「電子採決システム」及び「表示システム」の採用自治体を紹介.他の採用自治体は,要確認.
本記事を拝読させて頂くと,電子採決結果の「モニター」の表示は,主に「傍聴席から賛成,反対の見分けがつきにくい難点」を改善を企図されている模様.加えて,同市では「刊行物の「議会だより」に各議案に対する全議員の賛否を掲載する方針」とも紹介されている.ただ,同市の「議会だより」*2は,3月,6月,9月,12月の,年間3か月に1回の発刊.ややゆったりとされている感もなくはない.折角の電子採決の取組からすれば,これらの期間を待つことなく,採決と瞬時に「傍聴者」のみならず,ウェブサイト等を通じた結果の公表を進めると,議会の「敷居を低くする」*3ことにもなりそうか.
2010年9月9日付の共同通信では,いわゆる「スマートフォン」を「利用」した「採決システム」を採用された流山市に関して紹介されており,同市では「固定ボタン式の一般的なシステムは年間リース料」が「150万〜200万円掛かる」ことに比べて,「スマートフォンのシステム」が「初年度」は「約130万円」「2年目以降の維持費は約50万円」*4であるとも配信されている.その費用面からも「スマートフォン採決」*5も,仮に広がった場合,瞬時の公表も可能となりそうか.