京都市に10万円以上を寄付すれば第2回京都マラソン(3月10日開催)に無抽選で出走できる「スポーツ振興サポートランナー」の募集が締め切られ、定員500人に対し141人の応募にとどまったことが分かった。寄付目標額の5000万円以上に届いておらず、市は「趣旨に賛同する人から寄付の受け付けを続け、目標額に乗せたい」としている。
 サポートランナー枠は、昨年の第1回大会で運営経費が当初予定を上回ったことから、寄付を運営費に充てようと第2回大会から創設。マラソンの総定員1万4900人のうち、2人1組のペア駅伝も含めた500人分を同枠に設定した。募集は一般ランナー枠と同時に8月末から始めたが、寄付申し込みが10月末時点で32人と伸び悩み、今月11日の締め切りまでに応募は定員の28・2%にあたる141人にとどまった。1法人から1千万円の大口寄付が寄せられたこともあって総額は2900万円に達したが、目標の5千万円には届かなかった。寄付には「ふるさと納税寄付金制度」で税控除が受けられるが、「控除対象になることのPRが10月末からになり、結果的に周知不足になった」(市市民スポーツ振興室)という。
 企業から募っている大会協賛金は目標の2億円に対し、現時点で1億9千万円が集まっている。市は「出走権が得られるランナー枠は締め切ったが、引き続き税額が控除される点を訴えて個人寄付を募りたい。費用削減も進め、収入確保との両輪で無駄のない大会運営に努めたい」としている。

本記事では,京都市における「スポーツ振興基金」への寄付の結果を紹介.
2011年度に設置された同基金では,まずは寄付により確定申告により「金額のうち2千円を超える部分」は「個人住民税と所得税の寄付金控除」が行なわれる.これに加えて,「10万円以上寄付」した場合「寄付者」本人,または「寄付者が指名された方」が「「京都マラソン2013」(平成25年3月10日開催)」へ「京都市スポーツ振興サポートランナー」として出走できる特典」を設けた.募集要件は,「マラソン」であれば「10万円以上」,「ペア駅伝」では「20万円以上」である.いずれも「先着制」を採用しており,「募集定員」は「マラソン」では「480名」,「ペア駅伝」では10組20名」*1と定めていた.同募集は2013年1月11日まで行なわれ,本記事では,その結果「マラソン」への寄付は「141人」であったことを報道する.
募集による選考の要否はあるとしても,動機の観点からは考えてみると興味深い結果.例えば,寄付もまた「利他的主義」的な動機に基づく行為と看做すと,マラソン大会への参加者希望者は,寄付控除や特別枠よりもむしろ,走ることによる満足感,例えば個々人の健康の増進等,「穏健な利己主義的」な動機を優先された,と考えることが適切なのだろうか.「穏健な利己主義的な動機」と「利他的な動機が合わさ」*2方法は考えてみたい課題.