釧路市の蝦名大也市長は17日、老朽化している市立釧路図書館を中心市街地の北大通地区に移転すると発表した。北海道銀行が中核テナントとなる新釧路道銀ビル(仮称)の中高層階に入居する。単独で新規建設するよりコスト削減できるとともに、中心市街地のにぎわい再生につながると判断した。公立図書館と銀行店舗が同一ビルに併設するのは珍しい。
 市立図書館は耐震診断で「早急に補強が必要」とされ、改築か移転新築か財源を含め議論となってきた。延べ床面積は現在の約3000平方メートルから約5500平方メートルに拡充する方針。4月にも市民を主体とした検討委員会を設置し、北大通への移転を前提に新図書館の基本機能などを詰める。
 新釧路道銀ビルは北海道建物(札幌市)が事業主体で、敷地面積は約2500平方メートル。当初地上6階建ての計画だったが、図書館入居の動きを受けて基本設計見直しに入った。2015年春の完成予定も1年程度は遅れることになりそうだ。

本記事では,釧路市における図書館の移築方針を紹介.
現在,2011年から2016年までの5カ年間を「指定管理」*1により運営する同市立図書館.運営されている同図書館は1972年11月30日の竣工となり,同市が2010年に策定した『図書館基本計画』のなかでは「設備の改善や施設の改築を含めた対応を検討」*2が課題とされている.本記事によると「北海道銀行が中核テナントとなる新釧路道銀ビル(仮称)の中高層階」への「入居」方針が公表された模様.運営主体も利用空間も「公私融合」*3となる同取組.移築後の図書館の具体的な空間利用は,要確認.

*1:釧路市HP(市政情報指定管理者制度指定管理者制度導入施設)「市立釧路図書館の指定管理者の選定について

*2:釧路市HP(市政情報施策・計画行政計画生涯学習釧路市図書館基本計画)「釧路市図書館基本計画」(釧路市教育委員会)27頁

*3:稲継裕昭・山田賢一『行政ビジネス』(東洋経済新報社,2011年)67頁

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