「キングの塔」で愛を誓えるのは…いつ?
 県庁の大会議場を結婚式場としてカップルに貸し出す県のプロジェクトが、なかなか動きだせずにいる。黒岩祐治知事が3月に打ち出し、2014年度からスタートさせる予定だったが、計画は依然として未成熟。「ジューンブライド」の季節になっても、一般の新郎新婦の利用はお預けのままだ。アールデコ調の内装にシャンデリアがきらめく大会議場は、かつて県議会の議場として使われていた由緒あるスペース。荘厳な雰囲気が漂い、今は表彰式などでも使われている。この会議場を活用した初の「挙式事業」は、県庁のイメージアップを図り「身近な県庁」をPRしようと設立された若手職員のプロジェクトチームの発案。県は、新郎新婦が選ぶブライダル業者が式をプロデュースする仕組みで一般に貸し出す企画を想定していた。
 3月下旬には、庁内公募で希望した県職員3組が試行として結婚式を披露。その直前の定例会見でPRするとともに、3組全ての式に出席した黒岩知事は「若手の提案で結婚式場として活用することができた」と胸を張っていた。県庁は、横浜税関(クイーン)、横浜市開港記念会館(ジャック)とともに「横浜三塔」の一つ。インターネットでは「三塔を一望できるスポットを全て回ると願いがかなう」とされる都市伝説を引き合いに、「キングの塔で挙式したカップルは固く結ばれる」などと話題に。実際に県民からの問い合わせも寄せられているが、県担当者は「詳細が決まったら発表します」と答えるにとどまっているのが現状という。
 なぜ、県民向けにオープンできずにいるのか−。「知事が発表した時点で、具体的な事業手法はまったく固まっていなかった」(県総務局総務室)のが実情のようだ。さらに年度替わりは業務多忙のため、具体策の検討に着手したのはゴールデンウイーク明けの5月中旬。今月11日の会見では、黒岩知事も「せっかくうまくいったのだから、なるべく早く実現したい」と話した。県は、挙式希望者が日程を選ぶ形ではなく、県が設定した日に希望者を募集する方式に変更するなど詳細を詰めており、11月に実施できる方向で調整中としている。

本記事では,神奈川県における庁舎での結婚式の取組方針を紹介.
2014年1月27日付及び同年3月24日付の両本備忘録で記録した同取組.2014年3月22日に「3組」の「県職員」*1による挙式開催.本記事でも紹介されている2014年6月11日に開催された同県知事による定例記者会見を確認すると,「県庁職員で,仮でやってみただけですからね.本来ならば一般の方にやっていただきたいということでしたから,なるべく早く実現できるようにしたい」*2との考えが述べられている.本記事では,今後の開催方針を紹介.本記事によると,挙式した当時は「具体的な事業手法はまったく固まっていな」かったものの,現在では「挙式希望者が日程を選ぶ形ではなく,県が設定した日に希望者を募集する方式に変更するなど詳細を詰め」「11月に実施できる方向で調整中」という.
結婚式の開催を通じて,同庁舎が「生きた文化遺産として共有」*3される手続は,確定後,要確認.