東京都は17日、都道などで整備している自転車専用レーンなどをつないだ自転車推奨ルート約200キロメートルを指定した。都道のほか、国道や区市道も含んでおり、区市が自転車レーンなどを整備する場合は都が補助する。2020年の東京五輪に向け、国内外の観光客が都内の観光地や五輪競技会場を自転車で安全に回遊できるようにする。
 推奨ルートは皇居や浅草、新国立競技場など7地区が対象。都は国や区市と連携し、15〜19年度に交通事情に応じて自転車専用レーンや路面標識「自転車ナビライン」などを整備する。推奨ルート約200キロメートルのうち、約50キロメートルは既に自転車専用レーンなどを設けている。今後は都管轄の都道臨港道路80キロメートル、区市道50キロメートル、国道20キロメートルの計150キロメートルで自転車専用レーンなどの整備を進める。
 都は今後、都道での自転車専用レーンなどの整備や区市への補助により、数十億円規模の追加的な財政負担が生じる見通しだ。都道や国道などでは推奨ルート以外でも自転車専用レーンなどの設置に取り組んでいる。都内では東京五輪までに推奨ルートと合わせて約400キロメートルで自転車が走行しやすい環境を整える方針だ。

本記事では,東京都における「自転車推奨ルート」の整備方針を紹介.
従来,2012年10月の策定後,同都が進めてきた『東京都自転車走行空間整備推進計画』に基づく「都道」への「自転車走行空間の 整備」を,本記事で紹介されている通り,「国道・都道・区市道等の区別なく」「自転車が走行しやすい空間を連続」させ「より安全に回遊できる」「ネットワーク化した自転車推奨ルートを設定」することを目的,「国や区市等と整備」*1する方針を公表.具体的には,対象は「競技会場や主要な観光地の周辺7地区」の「国」「東京都」「12区3市」*2が管理する「国道,都道臨港道路,区市道*3.「事業規模」は「約200km」*4が予定とされている.整備に際しては「車道の活用を基本」としながら「東京の道路事情や交通事情に応じた整備 」として「普通自転車専用通行帯,自転車ナビマーク・ナビラインによる走行位置の明示等」*5を整備する方針.「新設」後には,「維持管理」*6の状況も観察.

*1:東京都HP(これまでの報道発表2015年4月2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会に向けて 「自転車推奨ルート」の整備に取り組みます(建設局,平成27年4月17日)別紙1 2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会に向けた自転車推奨ルートの取組について」(建設局,平成27年4月17日)

*2:具体的には,次の通り.千代田区中央区,港区,新宿区,文京区,台東区墨田区江東区,品川区,大田区,渋谷区,江戸川区三鷹市府中市調布市

*3:前掲注1・東京都(別紙1 2020年東京オリンピックパラリンピック競技大会に向けた自転車推奨ルートの取組について)

*4:前掲注1・東京都(別紙1 2020年東京オリンピックパラリンピック競技大会に向けた自転車推奨ルートの取組について)

*5:前掲注1・東京都(別紙1 2020年東京オリンピックパラリンピック競技大会に向けた自転車推奨ルートの取組について)

*6:武藤博己『道路行政』(東京大学出版会,2008年)186頁

道路行政 (行政学叢書)

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