障害者の就労を支援し社会参加する機会を増やそうと、酒田市が市庁舎1階に整備したカフェ「えーる」が、オープンした。市内の2施設に通う障害者が接客を担当し、地元の食材だけを使い自分たちの施設で作った弁当やスイーツ類のほか、店内でいれたコーヒーや紅茶などを提供。3月23日の開店から約2週間が経過して存在が知られるようになり、市福祉課の担当者は「市民に浸透しつつある」と話している。
 「えーる」は英語で「応援(yell)」、仏語で「翼(aile)」を意味し、障害者が自らの翼で広く社会に参加していけるように−−との願いを込めて店名にした。市中心部を東西に貫く本町通りに面した約60平方メートルのスペースで、カウンター席とテーブル席が合わせて16席ある。2施設の障害者2人と職員1〜2人が1日交代で勤務。平日の午前11時から午後2時まで営業している。
 3月23日に行われた開店式典で、矢口明子副市長は「共生社会を進めている本市にとって、『えーる』のオープンは大きな第一歩。大変うれしく拍手したい。みんなに愛される場所になってほしい」とあいさつした。
 この日の当番で、来店客の注文に応じてケーキを袋詰めしたり飲み物を配ったりした、「障がい者サポートセンターあらた」利用者の佐藤洋美さん(44)と佐藤皓太さん(23)は「精いっぱい頑張る。よろしくお願いします」と、緊張した表情ながら力強く話した。【高橋不二彦】

本記事では、酒田市における庁舎空間活用の取組を紹介。
同市では、2018年「3月23日」から「市庁舎1階」にある「フリースペース」*1を「通年開放」するとともに、「障がい者の社会参加機会の増加」と「障がいに対する理解の向上など」を「目的」に同市「庁舎内に障がい者が働くカフェをオープン」*2。「「使い方」をひらく」*3同取組。今後の利用状況は、要観察。

*1:酒田市HP(市政情報施設案内市役所案内酒田市本庁舎フロアガイド)「フロアマップ

*2:酒田市HP(市政情報広報情報発信市長定例記者会見内容)「定例記者会見 (3月)次第」(平成30年3月2日(金)午前10時〜、市長公室広報広聴係)

*3: オープンシティ研究会、 岡村祐、野原卓 田中暁子『まちをひらく技術』(学芸出版社、2017年)17頁

まちをひらく技術 ─建物・暮らし・なりわい─ 地域資源の一斉公開

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