来年4月に武雄市図書館に大手コーヒーチェーン「スターバックス」が出店することが決まった。市が図書館の運営を委託する、レンタルソフト店「TSUTAYA(ツタヤ)」を展開する「カルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)」と「スターバックスコーヒージャパン」が提携関係にあることから実現した。地方自治体運営の図書館への出店は全国でも初めてという。
 CCCとスターバックスは2005年、購入前の本をカフェ席でゆっくり楽しめる書店を全国に展開することで合意。今回、武雄市図書館ではこのコンセプトを発展させ、図書館の本や雑誌をコーヒーを飲みながら楽しめる新スタイルとして提案する。現在、スターバックスは名古屋大と筑波大の図書館には出店しているが、自治体図書館では初のケース。CCCは「図書館とカフェの併設ではなく、融合に近い。これまでの図書館とは違ったイメージにしたい」と話す。市はスターバックス出店などに合わせて、館内の改修を計画。出店スペースは玄関から入って右の窓側が候補に上がっている。樋渡啓祐市長は「市図書館は20〜30歳代の利用者が少なく、今まで縁遠かった人たちの来場のきっかけになれば」と話している。

本記事では,武雄市における図書館の取組を紹介.2012年5月5日付の本備忘録でも記録した同市図書館の指定管理者制度の取組.詳細は,指定管理を受ける同社の「ニュースリリース*1を参照.
「カフェチェーン側の,街の店舗やショッピングモールなどの商業施設の中への出店が頭打ち」にあり,方や「病院や役所という公共性の高い場所」*2への出店も観察されているなか,本記事を拝読させて頂くと,同市図書館へは,同社の出店も行われる模様.同市図書館がまずは「多く立ち寄れる場所」*3となり,「屋根のある広場」*4となると,楽しそう.今後の館内での出店場所の具体化の過程も,要観察.

*1:カルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社HP(企業情報ニュースリリース2012年度)「武雄市立図書館への「スターバックス」出店が決定

*2:速水健朗『都市と消費とディズニーの夢』(角川書店,2012年)27頁

*3:稲継裕昭・山田賢一『行政ビジネス』(東洋経済新報社,2011年)67頁

行政ビジネス

行政ビジネス

*4:アントネッラ・アンニョリ『知の広場』(みすず書房,2011年)104頁

知の広場――図書館と自由

知の広場――図書館と自由