- 作者: 曽我謙悟
- 出版社/メーカー: 有斐閣
- 発売日: 2013/02/01
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- 購入: 2人 クリック: 68回
- この商品を含むブログ (17件) を見る
下名が学部のときに初めて受けた行政学の講義初回のテーマは,「なぜ,行政学は面白くないか」というものでした.なぜ面白くないかを面白く語る,その先生の語り口に魅了され,行政研究に接近し始めた下名は,現象としての行政には,現在までに至るまで,日々面白さを感じていますが,学としての行政研究には,正直なところ,難しさを感じる時もありました(本テキストのはじまりは「なぜ行政学はとらえにくいのか」からであり,これまた惹きつけられました).
昨晩拝受しました本テキストは,「分業」と「委任」という,2つのシンプルな概念から,現代日本の行政をこれほど豊かに,立体的に捉えることができることに驚嘆しました.これは,まさにテキストという枠を超え,学としての行政研究の面白さを堪能できる一冊と拝察いたしました.下名自身は,本年度で,行政学を真正面から講義する機会がなくなる(はず)と思いますが,一人でも多くの方々に,本テキスト,そして行政研究の面白さを伝えられるように,講義や演習等の機会にご紹介させて頂きます.
心より御礼を申し上げます.誠にありがとうございました.