子どもの市政参画を進める千葉市は、8月9〜11日に実施する「子どもの職場探検&ランチミーティング」の参加者を募集している。区役所や浄水場、消防局など自分たちが住む街の仕組みを学び、幹部職員と意見交換も。10月には発表会で市政への提言も行う。募集対象は市内の小学5年生〜中学2年生、特別支援学校生で計30人。7月12日に締め切られる。
 探検コースは(1)9日・南部浄化センター(2)10日・中央区役所と保健福祉センター(3)11日・セーフティちば(消防局)の三つ(いずれも中央区)で、10人ずつ募集。
 それぞれ汚水浄化の仕組みや区役所、指令センターの仕事内容を学んだり、セーフティちばでは心肺蘇生(そせい)法を実体験、命の大切さを考える。8月4日には総合保健医療センター(美浜区)で事前学習会を開催、コースごとにグループ討議。探検当日は所管局長や区長らとのランチミーティングも行われる。
 申し込みは、往復はがきに希望コース(第3希望まで)と住所、氏名、電話番号、学校名・学年を明記し〒260−8722市役所こども企画課まで。電話043(245)5176。

本記事では,千葉市における「子どもの職場探検」の取組を紹介.同取組の詳細については,同市HPを参照*1
同取組は,同「市」が「次代を担う子どもたち」は「ただ守られる対象ではなく」「自分たちの未来は自分たちで決めていくんだとの気構えと責任を持って,この街で暮らし,育ってもらいたいと考え」に基づき,同市として「取り組んでいる「こどもの参画」の一環」*2の取組「市役所の職場を体験」,「「見て・聞いて・知って」身近に感じ」「ランチタイムには市役所の局長や区長」と「お弁当を食べながら意見交換」を実施.具体的には,「千葉市に住んでいる小学校5年生〜中学校2年生,特別支援学校生で事前学習会と発表会に参加できる方」を対象に「各探検10人」の「合計30人」を募集.参加者の「スケジュール(予定)」は,探検に先立ち,「事前学習会」に参加することとなり,当日は「9:30」から開始となり,まずは,「担当職員より目的の説明」を30分間,次いで,「探検コースごとに探検先について検討・発表」を110分間,最後に,60分間で「昼食をとって解散」(食卓を囲むことの効用を想定されているのでしょうね).
実際の「職場探検」は,本記事にも紹介されているように,「南部浄化センター」「中央区役所と保健福祉センター」「セーフティちば(消防局)」の3コースに分かれて実施.「グループワーク能力欠如」*3が指摘されるなかでのグループワークを重視した「探検」とも整理ができそう.興味深い.それぞれのコースへのは,事前に「テーマ」が示されており,「南部浄化センター」では「トイレ・台所・お風呂場などから出た汚れた水はどうなるの?」,「中央区役所と保健福祉センター」では「区役所ってどんなところ?」(下名も,是非とも知りたいですね),「セーフティちば(消防局)」では「命の尊さを知ろう」とされている.当日の「スケジュール(予定)」は,「9:30」から開始となり,まずは,「探検先の学習」を50分間,次いで,「探検(施設見学・体験)」を80分間,その後,「幹部職員との昼食(ランチミーティング)」を60分間,最後に,「職場探検のまとめと発表資料作成」を180分間実施する.本取組では,探検で終了することなく,「10月2日」には「発表会」*4も開催予定.
同取組を通じて,役所業務の日常という「大人たちのコミュニケーション圏に子どもたちが包摂され」るとともに,「子どもたちのコミュニケーション圏に大人たちが包摂され」ることにもなり,これらを通じて,自治体行政に対する認識として,「子どもたちの間に共通前提ができ」,更には,自治体行政への認識に対しての認識として,「大人たちの間にも共通前提ができる」*5ような,「子どもと大人との斜めの関係」*6が構築できるとなる,楽しそう.同取組の成果は,要確認.

*1:千葉市HP(こども未来局:こども未来部:こども企画課)「子どもの職場探検&ランチミーティング探検隊員募集!

*2:千葉市HP(こども未来局:こども未来部:こども企画課)「子どもの職場探検&ランチミーティング(局長メッセージ)

*3:東浩紀宮台真司『父として考える』(日本放送出版協会,2010年)111頁

父として考える (生活人新書)

父として考える (生活人新書)

*4:前掲注1・千葉市(子どもの職場探検&ランチミーティング探検隊員募集!)

*5:前掲注3・東浩紀宮台真司2010年:171頁

*6:前掲注3・東浩紀宮台真司2010年:170頁