政策実施 (BASIC公共政策学)

政策実施 (BASIC公共政策学)

嶋田暁文先生より,ご恵与賜りました.ありがとうございました.
嶋田先生は,第9章「政策実施とプログラム」(191〜212頁)及び,第10章「執行過程の諸相」(213〜240頁)の両高論をご寄稿されております.
行政学においては,政策執行の研究は「従来から蓄積のある」(9頁)とも他の分野の方からは目されつつも,「法の執行に関する研究は,学として確立しているというよりは,個別研究者の個性と感性に支えられている」(17頁)との第1章での大橋先生によるご指摘もあってでしょうか,今日では「かつての勢いを失」いつつあり,「政策実施研究の特有の観点が埋没」(237頁)しつつある現在では,むしろ,行政法学,法社会学の研究蓄積から,学ばせて頂く機会がむしろ多い現状にあるかと,日々存じておりました.嶋田先生により描かれた両高論を通じて,プログラム,コントロール等の各観点・概念からの執行過程研究は,何れも行政研究が本来,行政研究が得手とする分野であったこと,その執行の困難性に内在する特性こそが,日本の行政活動の特性を理解する上で不可欠であることを,改めて学ばせて頂く機会となりました.ありがとうございました.
心より御礼を申し上げます.誠にありがとうございました.