県は23日、阿部守一知事と県民が直接意見を交わす、初の「県政タウンミーティング」を長野市の市勤労者女性会館しなのきで開いた。NPOなどの市民活動と行政との協働をテーマに、県民約30人が参加。出席者からは、県の積極的なNPO支援を求める意見などが出た。

本記事では,長野県において開催された「県政タウンミーティング」の状況を紹介.同会合に関しては,同県HPを参照*1
「県民の声」を「県政に反映させ」ることを目的に開催された同会合の第1回目.同会合において扱われた「テーマ」は,本記事でも紹介されているように,「NPO等市民活動と行政との協働について」.同会合には「どなたでも参加でき」,「午後1時30分から午後3時30分」の2時間で開催.2010年10月24日付の朝日新聞においても報道されているように,「NPO関係者」*2も含めて,30名の参加により開催された模様.
「協働体系の規模」は,「組織が「意識的に調整する」諸資源の総量を意味」し,「これら組織の参加者の貢献として提供される」*3ことに基づけば,自治体組織もまた,「環境から資源をインプットし,それを消費することを通じて,再び環境に何らかのアウトプット」をはかる「オープンシステム」*4とも整理される.協働体系における意識的調整と貢献に倣い,自治体における協働の取組を考えてみると,従来,自治体における「一般的に環境から遮断されたシステム内部で自給自足しているシステム」*5の分化により,協働体系とその環境との境界を画定される様相も観察されなくはないか.要確認.

*1:長野県HP(発表資料平成22年(2010年)9月の発表資料)「「県政タウンミーティング」を10月23日(土)に開催します」(長野県(総務部),平成22年(2010年)9月1日)

*2:朝日新聞「協働」テーマに意見交換 阿部知事

*3:桑田耕太郎・田尾雅夫『組織論 補訂版』(有斐閣,2010年)272頁

組織論 補訂版 (有斐閣アルマ)

組織論 補訂版 (有斐閣アルマ)

*4:前掲注2・桑田耕太郎・田尾雅夫2010年:55頁

*5:前掲注2・桑田耕太郎・田尾雅夫2010年:55頁