福岡市の高島宗一郎市長は、市の発展を促す市総合計画策定に向け、長期的に目指す都市像を示す基本構想と10年間かけて実現する基本計画の検討を学識経験者らでつくる市総合計画審議会に諮問した。制定されれば基本構想は87年、基本計画は03年以来となる。
 市総合計画は▽基本構想(目標年次のない長期構想)▽基本計画(10年間の長期計画)▽実施計画(4年間の中期計画)で構成。市は基本構想の素案として(1)自律した市民が支え合い心豊かに生きる都市(2)自然と共生する持続可能で生活の質の高い都市(3)海と歴史と文化の魅力が人をひきつける都市(4)活力と存在感に満ちたアジアの拠点都市−−の四つの都市像を示した。審議会は、NPO法人理事長、大学教授、市議会議員ら48人で構成。二つの部会を設置して議論し、11月には基本構想と基本計画の成案を答申する。審議会会長に選出された安浦寛人・九大副学長は「変化が激しく10年後を予測することも難しいが、時代の流れをしっかりとらえた計画を練っていきたい」と述べた。〔福岡都市圏版〕

本記事では,福岡市における総合計画策定の取組を紹介.
同市では,2012年7月3日に第1回の総合計画審議会総会を開催.その後,「生活の質部会」と「都市の成長部会」の2つの部会に分かれて審議を開始*1され,同市では「目標年次なし」の「基本構想」,「10ヵ年の長期計画」としての「基本計画」,「4ヵ年の中期計画」としての「実施計画」をもって総合計画の「枠組」とし,基本構想と基本計画を審議.基本構想に至っては1987年の策定以来の「約25年ぶり」*2の改訂という.検討のスケジュールでは,2012年11月19日開催の第3回総会にて「成案決議」*3を予定とされており,計画の長期性に比べると,4ヶ月間の短期集約型で策定される模様.
「行政組織の活動を支える」計画となるか,または「地域経営を支える」計画となるか,はたまた,両者を兼ね揃えた計画となるか,同計画の「タイプ」*4もまた,要確認.