美郷町と北都銀行は21日、健康診断を受けるなど健康維持に取り組む町民に対し、同行が金利優遇を行う提携を結んだ。12月から定期預金(2年か3年)が0・2%上乗せされ、ローン(マイカー、学資、リフォーム、フリーの4プラン)は0・2〜1・0%軽減される。
 町が11月から認定を開始する「美郷町セルフケア推進者」が対象で、同年度内に健康診断か人間ドックを受けるか、町などの特定健診を受診して2種類以上のがん検診を受けて申請する。40歳未満の場合、健診を受けていなくても運動や食事など毎日の健康づくりを心がけていれば認定される。町役場で行われた調印式で北都銀行の町田睿さとる会長は「美郷町は私の生まれた場所。健康寿命への意識を高め、地方から都会へという人の流れを逆転させる一歩になってほしい」とあいさつした。松田知己町長も「町民一人ひとりが健康長寿へと向かう入り口になってほしい」と期待を述べた。
 高齢化や医療の高度化で国民健康保険から支出される医療費は右肩上がりで増加している。同町の国民健康保険から支出された1人当たりの年間診療費は2008〜12年度の5年間に約18万6000円から21万9000円へと膨らみ、一般会計から国保特別会計への繰入額も増加している。提携は、住民の自助努力で健康を維持し、医療費増加に歯止めをかけようとする取り組み。町によると、住民の健康で自治体と銀行が提携するのは全国的にも珍しいという。

本記事では,美郷町における健康診断の取組を紹介.
本記事によると,同町と同銀行間で協定を締結し,「健康診断を受けるなど健康維持に取り組む町民」に「同行が金利優遇を行う」予定である,という.「心身を整える自己管理を実践」*1するように,企図されている模様.具体的には「2年か3年」の「定期預金」は「0.2%上乗せ」,「マイカー,学資,リフォーム,フリーの4プラン」からなる「ローン」では「0.2〜1.0%軽減」となる模様.
個々人の金利変動という,個々人の健康維持への「誘因」*2とする同取組.実際の受診状況は,要観察.

*1:美郷町HP(広報美郷平成26年9月)「広報美郷」2014年9月号,9頁

*2:秋吉貴雄,伊藤修一郎,北山俊哉『公共政策学の基礎』(有斐閣,2010年),92頁

公共政策学の基礎 (有斐閣ブックス)

公共政策学の基礎 (有斐閣ブックス)