【夕張】夕張市の第三者委員会「夕張市の再生方策に関する検討委員会」(座長・小西砂千夫(さちお)関西学院大教授)は28日の第3回会合で、報告書作成に向けた「たたき台」をまとめた。市の借金は着実に返済されているものの、「何を要望してもかなわない」との諦めが住民生活に影を落としていると指摘。委員会は、財政再建だけを優先させず、計画的に地域再生を進めるべきだとの考えを報告書に盛り込むことを確認した。
 同委員会は来年3月までに市へ報告書を提出。国内唯一の財政再生団体の市は報告書を基に、政府に対して財政再生計画の見直しを働きかけたい考えだ。
 夕張市財政破綻以来、総人口、生産年齢人口とも国立社会保障・人口問題研究所の予測を上回る速さで減少。たたき台では、保育所施設の老朽化が著しく、図書館や児童館など放課後の子どもの居場所となる施設もないなどの現状について「最高の負担、最低のサービスと呼ばれるような所に人は来ない」と憂慮する表現が書き込まれた。
 人員や給与の大幅な削減を行ってきた市の行政執行体制にも「再生計画の履行が危ぶまれるぐらい限界にきている」と危機感を強調。「地方創生のスタートラインにすら立てていない」との記述も盛り込んだ。

本記事では,夕張市における再生方策の検討状況を紹介.
同市では,2015年10月29日に「夕張市の再生方策に関する検討委員会」*1を設置.2007年3月に「財政再建団体に移行」後2016年3月には「10年目」となることで,同市では「節目の年を迎える」とし,同委員会では,この間「変化が生じてきているのか」「その成果と課題を客観的に 検証するとともに」,同市の「行財政・地域・自治の再生をより確かなもの にしていくという観点から」「今後どのような方策を実施すべきかを検討」*2を進めている.
本記事によると,同委員会の第3回を開催し「報告書作成に向けた「たたき台」」を「まとめ」られた模様.これからの「時間」をどのような「デザイン」*3されるかは,公表後,要確認.