北海道新聞社の全道世論調査で、老朽化した道議会庁舎(札幌市中央区北2西6)の建て替え計画について聞いたところ、「もっとよい方法や意見がないか議論すべきだ」と答えた人が55%を占め、4月の前回調査より8ポイント増えた。議論不足と考える道民が多い現状が、あらためて浮き彫りになった。
 道議会専用の庁舎を建て替える今の計画について、「賛成」は4%で前回より半減した。「建て替えに賛成だが、民間企業と協力し、複合施設にすべきだ」は33%だった。「反対」は8%。高橋はるみ知事は「道民にさまざまな情報提供をできる限り行っていく」との立場だが、理解は広がっていないようだ。男女別では「もっと議論すべきだ」が男性48%、女性61%で、ともに最多だった。年代別では「もっと議論すべきだ」が40代で72%に上った。一方、30代は「複合施設にすべきだ」が62%を占めた。
 今の道議会庁舎は古い部分で築65年がたち、耐震性に問題があるとされる。高橋知事は道議会の要請を受け、2018年度着工、20年春の使用開始を目指す建て替え方針を決めた。地上6階、地下1階とした道議会の計画をもとに、現庁舎の西隣に延べ床面積1万8900平方メートル以内で新庁舎を建てる。事業費は116億円超の見込み。
 ▽調査の方法 北海道新聞社が北海道新聞情報サービスに委託し、道内の18歳以上の男女を対象に11、12の両日、コンピューターで無作為に発生させた番号に電話をかけるRDD(ランダム・デジット・ダイヤリング)法で実施した。実際に有権者がいる世帯にかかったのは615件で、うち510人から回答を得た。

本記事では,北海道議会における改築に関する世論調査の結果を紹介.同紙による世論調査結果.
本記事によると「賛成」は「4%」,「建て替えに賛成だが,民間企業と協力し,複合施設にすべきだ」との回答が「33%」であった模様.同道議会庁舎では「昭和26年2月に議場部分」を「使用」*1を開始.現在,「現議会庁舎西側」の「旧道警本部跡地」を「改築場所」*2とし,延べ床面積では「議場等」「委員会室」「正副議長室」「議員控室」は,現在の「5,178」㎡から「7,600」㎡,その他を含めて「13,135」㎡から「19,000」㎡への改築を予定している.「非対面・馬蹄形」*3の議場をもつ同道議会庁舎.「赤れんが庁舎とその周囲」の「庁舎群」としての「バランス」*4も要観察.

*1:北海道HP(北海道議会情報公開北海道議会庁舎改築基本計画 )『北海道議会庁舎改築基本計画』(北海道議会,平成27年12月)1頁

*2:前掲注1・北海道(北海道議会庁舎改築基本計画)8頁

*3:前掲注1・北海道(北海道議会庁舎改築基本計画)11頁

*4:御厨貴『権力の館を考える』(放送大学教育振興会,2016年)133頁