お堅いイメージがある議場が結婚式場に―。14日、苫小牧市議会の議場を使った「届け出挙式」が全国で初めて行われ、同市の建設業、笹嶋隆廣さん(45)と東京都の似鳥陽子さん(45)が永遠の愛を誓った。苫小牧市は「新年度も継続し、結婚機運を盛り上げていきたい」と話している。
 同市は結婚式を挙げないカップルが増加していることから、気軽にできる「届け出挙式」を庁舎で行うことにした。数年前からコンサートや子ども議会を催している議場の有効活用に加え、2人の思い出づくりと苫小牧への愛着を高めてもらうのが目的。リクルートの協力を得た全国初の「届け出挙式」となった。
 1階の住民課窓口で婚姻届を提出した2人。隆廣さんは「カメラが多くてびっくり」と話し、陽子さんの笑顔を見てニッコリ。この後、11階の議場に新郎新婦が入場。立会人の岩倉博文市長が「入籍おめでとうございます。どんな時も変わらず愛し合いますか」と問い掛けると2人は「誓います」と述べ、宣誓書に署名、誓いのキスをすると、議場が拍手に包まれた。
 6年ほど前、名古屋市内で開かれた会合で知り合った2人。昨年から本格的な交際を始め、この日を迎えた。陽子さんは「内緒で申し込んだ」と経緯を話すと、隆廣さんは「最初は驚いたけど、とても幸せです」と満足げ。2人は「互いの気持ちを思いやる優しい家庭にしたい」と、希望いっぱいに新たな人生のスタートを切った。岩倉市長は「どんなときも支え合って生きていってください」と新婚さんにアドバイスしていた。
(佐藤重伸)

本記事では,苫小牧市における議場活用の取組を紹介.
同市では,本記事で紹介されている同社との「協力」により,「さまざまな理由で結婚式・披露宴を行う予定がない方」に対して,「届け出挙式の実施日に苫小牧市役所で入籍する」とともに,「実施希望日の2日前までに」「事前の」「申し込み」がある場合に,「市職員等」が「司式者」を「勤め」,その「前で誓いの言葉を述べ」,その後に,「宣誓書にサイン」をする「所要時間は15分程度の簡易的なセレモニー」を「提供」*1.2017年「4月から毎月実施」し,「月3程度を実施日に設定」*2.する予定.挙式終了後には,「式の際に」「署名」をする「苫小牧市オリジナルの結婚宣約書」が「プレゼント」*3される.
そして,会場は,本記事でも紹介されている通り,同市では,同市役所「11階の議会本会議場」*4を利用する.庁舎内を「開く」*5こととなる同取組.同挙式としての利用状況は,要観察.

*1:苫小牧市HP(市政情報施政市政方針、総合計画、分権政策、各種統計資料などその他)「届け出挙式

*2:前掲注1・苫小牧市([届け出挙式)

*3:前掲注1・苫小牧市([届け出挙式)

*4:前掲注1・苫小牧市([届け出挙式)

*5:松井望「行政財産使用の選択 〜目的外使用の許可制度と貸付制度」小島卓弥編著『ここまでできる実践公共ファシリティマネジメント』(学陽書房,2014年)261頁

ここまでできる 実践 公共ファシリティマネジメント

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