女性の視点を生かした「防災ブック」の作製に向け、都が設置した検討委員会の初会合が十七日、都庁であった。委員六人はいずれも女性で、「防災の取り組みは楽しくなければ続かない」「雑誌感覚で美容室などで読めるようなものがいいのでは」などの意見が出た。
 新たに作るのは、都が二〇一五年に都内全戸に無料配布した防災ブック「東京防災」の姉妹版。委員は大学の研究者やNPO法人の代表、雑誌編集者らで、首都直下地震など、災害への備えをまとめ、来年三月までに発行する予定だ。
 出席した小池百合子知事は「避難所の体育館などでは間仕切りの工夫もされるようになってきたが、プライバシーが確保されにくい。車中泊を続け、エコノミー症候群になる人もいる」と強調。女性の視点から分かりやすい冊子をつくってほしいと呼び掛けた。
 災害時にお湯がなくても飲める乳児用液体ミルクの活用についても議論。現在は外国製しかなく、赤ちゃんの口に合わないケースもあるという。委員からは「国内メーカーが販売できるようになれば、味の問題も改善されるのでは」などの指摘があった。 (榊原智康)

本記事では,東京都における防災対策の取組を紹介.
同都では,2017年5月17日に「女性の防災への参画」とともに「都民の一層きめ細やかな災害への備えを促進することを目的」として,「女性の視点から防災ブックを作成」するため「女性視点の防災ブック」編集・検討委員会」*1を設置.本記事では,同委員会の第1回目の開催状況を紹介.また,同年5月23日には「発災時に地域の核として活躍する女性防災リーダーの育成」を目的に,「女性の視点からみる防災人材の育成検討会議」*2を設置が予定されている.「被災者の支援」*3の検討内容は,要観察.