全国初の「笑い条例」成立へ 山形県議会・自民会派が提出 「健康につながる」意義強調(河北新報2024年7月4日) 

開会中の山形県議会6月定例会で、笑いのもたらす健康効果に着目した議員発議の「県笑いで健康づくり推進条例」が成立する見通しとなった。3日の厚生環境委員会で条例案への賛成、反対が各3人と同数になり、採決に加わらなかった遠藤和典委員長(自民党)が賛成した。提出議員の所属会派・自民党が議会の半数以上を占めることから、5日の本会議で可決される公算が大きい。

 条例案は毎月8日を「県民笑いで健康づくり推進の日」と定めるほか、県民に1日1回笑うよう促す。制定後は「個人の意思を尊重し、置かれている状況に配慮する」とした。北海道が定める「道民笑いの日」を参考にしているが、条例制定は全国初とみられる。

 厚生環境委では、反対の委員から「障害などで笑えない人もいる」「笑いたくない人の人権を尊重すべきだ」などの指摘もあった。

 条例案を提出した渋間佳寿美委員は、個人の意思の尊重を定める条文も盛り込んだと説明。「笑いが健康につながることを県民に周知できればいい」と意義を強調した。

本記事では、山形県における議員提出条例の取組を紹介。

「家庭や職場等で笑いによる心身の健康づくりを推進すること」で「明るく健康的な県

民生活の実現を」目的に、2024年「6月定例会」に提出された「山形県笑いで健康づくり推進条例」*1。同条例第2条に基づき「県民笑いで健康づくり推進の日」を「毎月8日」と定め、同条例第3条により同県は「健康、医療、福祉等に関する団体、笑いに満ちたまちづくりに取り組む者等と連携し」、同「県民の笑いによる心身の健康づくりに関 する意識の啓発に努める」とともに、同条例第4条により、事業者には「その業務の遂行に支障のない範囲内において、笑いに満ちた職場環境の整備等、従業員の笑いによる心身の健康づくりを推進するよう努める」こととし、同条例第5条によって同県民には「笑うことが健康にもたらす効果について理解を深めるとともに」「 1日1 回は笑う等、笑いによる心身の健康づくりに取り組むよう努める」*2こととしている。

「立法機関としての実績」*3による同条例、制定後の実施状況は要観察。