ご当地クイズで船橋を知り尽くせ−。船橋市は2月から、市職員を対象に「ふなばしクイズ」を出題する。市外出身者らが増えていることから、市の施策や特色などの知識を磨き、市民の問い合わせに的確に対応してもらうのが狙いだ。(林容史)
 市によると、職員約四千三百人のうち約51%が市外からの通勤。このため「市のことを知らずに仕事をしている職員が多い」と案じた若手職員の発案で実施が決まった。クイズは庁内コンピューターネットワークを利用し、毎月三回、五問ずつ出題する。問題は昨年、庁内で募集した。市の施策や各課の業務内容から、歴史や文化まで多岐にわたる。「市の環境マスコットの名前は?」(答・リサちゃん)といった“常識問題”から、「関東の富士見百景に選ばれた場所は?」(答・ふなばし三番瀬海浜公園)「子どもが水遊びできる公園は?」(答・薬円台公園)など、職員でも意外と知らない難問もある。庁内ネットには正解と解説も掲載。正解率の低かった問題について、職員にレベルアップを目指してもらう。市人材育成室は「船橋をよく知って、愛着を持ってほしい」と全職員に呼び掛けている。

同記事では,千葉市において,同市職員の人材育成の取組を紹介.同取組の詳細は,同市HPを参照*1
「市職員を対象」に,「庁内各課から募集」された「市役所各課の仕事や市の取り組みなど」に関する「問題」を.「職員向けポータルサイト」を通じて,「問題の内容や出題のタイミング」として「課税期や季節のイベント等も考慮」しつつ,「職場の各自のパソコンに毎回5問ずつ,毎月1日,11日,21日の3回出題」.「正しい答えと正解率,各問題の解説は次回の出題時にポータルサイト掲示板に掲載」.「間違いやすい傾向を知」ることで,「職員の多くが不正解だった項目を復習」することで,「職員同士が他課の業務等を理解し,市民からの問い合わせなどに適確に対応できるようレベルアップを図」*2ることが目的という.いわば,問題を間違える「他者」*3の存在を通じて,自らの学習の機会を提供されることになりそうか.同取組を通じて,「住民のどんな問い合わせにも答えられる」「多能工公務員」*4に至ることになるか,興味深そう.

*1:船橋市HP(市政情報定例記者会見資料)「平成22年度第7回定例記者会見資料

*2:前掲注1・船橋市(平成22年度第7回定例記者会見資料)

*3:中原淳『職場学習論―仕事の学びを科学する』(東京大学出版会,2010年)7頁

職場学習論―仕事の学びを科学する

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*4:町田智弥,かたぎりもとこ『リアル公務員』(英治出版,2010年)177頁

リアル公務員

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