81歳の下松市の井川成正(しげまさ)市長が全国最高齢市長になる見通しとなった。現在の最高齢は、同じ81歳で誕生日が約2カ月早い群馬県高崎市の松浦幸雄市長。松浦氏は17日告示の市長選に立候補せず、6期目の任期が5月1日に満了する。松浦氏の退任で、井川氏が最高齢になる。井川氏は1930年3月生まれ。
 17日告示の全国101の市・特別区の首長選で井川氏より年上の候補はいない。全国市長会によると、全国の市長と東京23区長の平均年齢は61歳(3月1日現在)。市長会が把握する1955年以降では、2003年4月に88歳で退任した福岡県田川市の滝井義高市長=05年12月死去=が最高齢記録という。

本記事では,高崎市長の退任に伴い,下松市長が「全国最高齢市長」となることを紹介.2010年2月12日付の本備忘録では,「現職の最多選首長」の退任の報道を記録したものの,本記事では,首長という公職者の就任期間ではなく,その生物的年齢に関して紹介.
高崎市長のプロフィールについては同市HPを拝読させて頂くと,1930(昭和5)年「1月27日」に「高崎市檜物町に生まれ」,1987(昭和62)年5月に同市長に就任御「現在6期目」*1.一方,下松市長のプロフィールについては同市HPを拝読させて頂くと,同年1930(昭和5)年の「3月21日」にお生まれになり,1990(平成12)年4月に,同「市長初当選」,2008(平成20)年の当選により,現在「3期目」*2をお務めになられている,とのこと.
東京大学の政策ビジョン研究センターと産業競争力懇談会が取りまとめた報告書『活力ある高齢社会に向けた研究会 報告書』を拝読させて頂くと,同報告書では「1980年代以降」「健康な高齢者は増加傾向」にあるなか,確かに「いかに元気とはいえ,若い時と比べて,知力,体力の低下は免れない」との現状認識から,「今日の社会で,高齢者の能力を活用するためには,その点を補って,高齢者が,若者と同様に行動し働くことのできる社会に,社会の構造を変えていかなくてはならない」と政策問題を定義を行われて,「社会を「高齢者標準」に改造することを提言」*3されている(なるほど).
公職における生物的な加齢に限った効用に関しては,下名自身は,上手く理解ができてはいないものの,年代もまた一つの「当事者の声」*4と捉えれば,比較的,昭和二ケタ(後期)での出生であることを積極的に提示される候補者の皆さんもいることを鑑みると,昭和一ケタの方々もまた公職を務めることもまた,「高齢者標準」へのもう一つの「当事者の声」としても考えられそうか.

*1:高崎市HP(市長の部屋)「市長プロフィール

*2:下松市HP(市政情報市長の部屋)「市長のプロフィール

*3:東京大学HP(学部・大学院・研究所・センター政策ビジョン研究センター政策提言・論文)「活力ある高齢社会に向けた研究会 報告書」(東京大学政策ビジョン研究センター,産業競争力懇談会,2011年3月4日),9頁

*4:千田有紀編『上野千鶴子に挑む』(勁草書房,2011年)413頁

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