大阪市の水道水を加熱処理して商品化したペットボトル入りの水「ほんまや」が国際的な食品品評会「モンドセレクション」の「ビール、水、ソフトドリンク」部門で金賞を受賞した。市が23日、発表した。
 市によると、国内の地方自治体が製造・販売する商品が金賞を受賞したのは初めて。ほんまやは市水道局が500ミリリットル100円で販売。市営地下鉄の駅売店や市内の一部のコンビニの店頭に並んでいる。2007年の発売以来、これまでに約86万本が売れた。授賞式は24日(現地時間)、ベルギー・ブリュッセルで開かれる。

本記事では,大阪市で販売されている水道水がモンドセレクションの金賞を受賞されたことを紹介.同賞受賞に関しては,同市HPを参照*1
受賞された水道水は,同市が販売されている「ほんまや」.「平成19年3月発売以降」「発売開始から」「平成23年3月末現在」の「累計販売本数が859,095本」.「国内の自治体が製造・販売するペットボトル水が金賞を受賞したのは「ほんまや」が初めてのこと」.モンドセレクションは「1961年ベルギー王国政府とEC欧州共同体でお菓子の品質向上を目的に始められた」ものであり,現在では「食品,飲料のみならず化粧品にいたるまで」が対象.「ほんまや」が金賞を受賞された賞は「飲料水部門」.同部門での「審査は,20の評価基準から構成されるテースティングシートを使用」され,そして「テースティング評価」では「おもに官能的検査により五感にて評価」されることなり,「金賞を受賞」のためには「定められた審査により80%以上の得点を得」*2ることが必要とのこと.
政策手法としての「情報的手法」としての「表彰」の場合には,その表彰という「提供された情報に「的確に」反応する市場が存在すること」*3が前提とされる.水道水の販売は,恐らくは当該地域以外では購入が難しそうではあるものの,民間機関における同表彰結果が,同市の水道水の利活用にどのような効果をもたらすものなのか,更には,その効果次第とは思われるものの,他の自治体でも販売されている水道水に関しても,同賞の表彰に向けた行動を選択されることになるか,要観察.

*1:大阪市HP(報道発表資料(2011年5月)])「【報道発表資料】なにわ育ちのおいしい水「ほんまや」がモンドセレクション2011金賞を受賞!〜公営水道ボトル水では初の金賞〜

*2:前掲注1・大阪市(【報道発表資料】なにわ育ちのおいしい水「ほんまや」がモンドセレクション2011金賞を受賞!〜公営水道ボトル水では初の金賞〜)

*3:北村喜宣『環境法』(弘文堂,2011年)141頁

環境法

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