【滝川】道内で初めて副市長を公募している滝川市は6日、応募を検討している人を対象にした説明会を市役所で開いた。
 同市の副市長は現在1人だが、来年4月以降は2人体制とし、公募の1人は市役所改革や企業誘致を担当する。説明会には札幌や旭川など道内各地から45人、東京から1人の計46人が参加。うち女性は2人だった。前田康吉市長は「みなさんの知恵、経験、人脈を発揮できるフィールドを用意した。ぜひチャレンジを」とあいさつ。担当者が市の概要を説明した。
 副市長の年収は955万円で、来年4月に就任予定。応募条件は40歳以上で、12月16日までに所定の申込書や論文を提出する。説明会は13日午後1時半と同3時半から、東京都千代田区全国町村会館でも開かれる。問い合わせは市総務課(電)0125・28・8002へ。

本記事では,滝川市における副市長職公募の取組を紹介.2011年8月26日付にて記録した同市の同取組.同取組に関する説明会が開催.同取組の概要は,同市HPを参照*1
上記2011年8月26日付及び本記事にて紹介されているように,公募される同職には,同「市の経済活性化に資する業務」と「市役所改革に資する業務」を分掌され,具体的には,前者では「企業誘致,コンベンション誘致,移住促進,地域産業活性化策」,「農畜産物・加工品・製造品の販路拡大,観光PR、交流人口の増加策など」となる.後者では,「民間視点の事務改善,職員の意識改革,多様なネットワークの構築など」とされている.2011年8月26日付の本備忘録でも整理した,2009年9月11日付の本備忘録に基づく,自治体の各種職への庁内外部からの登用形態の制度類型からは,「総括系」としてよりも,確かに「専門系」の比重が重そうではあるもの,何れも幅広い職務を担当されそう.
同職への「応募条件」は,「一定の社会経験を有し」,同「市の活力創出のため,情熱と行動力をもって職務に取り組み,その成果を出せる方」であること,「これまでの社会経験,ネットワークを十分に活かし,企業誘致などに精力的に取り組み,その成果を出せる方」であること,「これまでの社会経験を活かし,市役所改革に取り組み,その成果を出せる方」であることと,いわば性能規定的な要件に加えて,「性別,学歴不問」でありつつも,「日本国籍を有し,平成23年11月1日時点で満40歳以上の方」であり「就任後」は,同「市に居住できる方」*2との,いわば仕様規定も置かれている(なお,「満40歳以上」という年齢要件を設けられた同市.設定基準は,上記の性能要件でもある「一定の社会経験を有し」「これまでの社会経験」*3という文言を反射的に規定されているのだろうか).
「選考方法」は,まず,「1次選考」では「応募申込書,職務経歴書及び課題論文により選考」され,「選考結果」が「平成24年1月中旬に文書で通知」される.「課題論文」では,「北の大地 滝川のために私ができること,やりたいこと」を「テーマ」に「文字数 2,000字以内」で「A4版縦サイズ用紙に横書き」,「インク等の筆記用具で自筆」(自筆の場合は市販の400字詰め原稿用紙も可),又は,「パソコンでプリントアウト」による提出の何れでも可.その後「2次選考」が「平成24年2月上旬」に「個別面接」を「民間有識者を交えた選考委員により実施」し,「副市長候補者を決定」.「最終選考結果」を「2月中旬に文書で通知」*4に至る予定.「給料」は「月額725,000円」(ただし,「現在,15.8%の減額措置」により「当分の間610,450円」),「期末手当」が「年間3.95月分」*5とある.
2009年6月3日付同年7月24日付同年8月22日付では豊岡市2009年8月8日付同年9月9日付同年10月16日付では瀬戸内市2010年1月8日付同年2月15日付同年3月14日付,同年4月18日付同年5月30日付では松阪市2011年1月27日付同年3月6日付同年6月9日付では生駒市,そして,候補者は辞退はされましたが2011年7月9日付同年10月13日付で記録した伊勢市に関して,本備忘録にて記録してきた副市長職候補者の公募の取組.自治体以外での「社会経験」を持つ方が同職として就任され,「公私融合」*6に至ることになるか,又は,場合によっては,直面されるであろう「公私二元論」*7への対処に関して,公募を通じて就任された同職の皆さんからのお話を是非とも伺いたい.

*1:滝川市HP(副市長公募)「滝川市副市長候補者募集要項

*2:前掲注1・滝川市滝川市副市長候補者募集要項)1頁

*3:前掲注1・滝川市滝川市副市長候補者募集要項)1頁

*4:前掲注1・滝川市滝川市副市長候補者募集要項)1〜2頁

*5:前掲注1・滝川市滝川市副市長候補者募集要項)1頁

*6:稲継裕昭・山田賢一『行政ビジネス』(東洋経済新報社,2011年)67頁

行政ビジネス

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*7:前掲注6・稲継裕昭・山田賢一2011年:73頁