県は来年1月20日から2月2日まで、 首都圏大規模誘客イベント 「そろそろ和歌山に行ってみようキャンペーン」 第2弾を実施する。 紀伊半島大水害復興キャンペーンも兼ねており、 復興した元気な和歌山をPRしようと、 全国自治体初の広告トラックを走らせるなど大胆な取り組みに乗り出す。 県観光連盟の県アンテナショップ、 わかやま喜集館は 「水害の報道で浸透してしまった 『まだ行けない』 というイメージを払拭(ふっしょく)したい」 と話している。
 初日は午後7時から、 首都圏のイベントホールでキャンペーンオープニングイベントを開き、 マスコミや旅行エージェントなど約250人を招く。 県出身タレントの岡本玲さん、 演歌歌手の坂本冬美さん、 体操の田中和仁・理恵・佑典3きょうだいなどが出演し、 キャンペーンテーマソングの 「和歌山LOVE SONG」 を披露する。
 期間中に走らせる広告トラックは3台使用。 4?トラックを、 県の観光シンボルキャラクターの 「わかぱん号」 と高野山開創1200年記念大法会イメージキャラクターの 「こうやくん号」、 和歌山電鐵たま駅長の 「たま号」 と名付け、 トラックのフロントにイラストを施す。 サイド部分には、 同施設が考案した観光PRキャッチフレーズ 「和歌山という山はある…と思う?」 と、 和歌山の観光名所の写真を貼っている。 毎日3台で、 正午〜午後9時まで首都圏を巡りPRする。 夜には電飾看板が光るようになっている。 この他、 同キャンペーンのサイトを設置し、 県内のゆるキャラを紹介する。
 仁坂吉伸知事は、 「広告トラックなどで人目を引いて和歌山の自慢すべきものを知ってもらい、 知名度を上げることができれば」 と話している。

本記事では,和歌山県における観光誘客キャンペーンの取組を紹介.
「そろそろ和歌山に行ってみようキャンペーン」の名称による同取組.2010年度に引き続き,2011年度も実施.2011年度の取組に関しては,現在のところ,同県HP内では把握できず.2010年度の取組の詳細は,同県HPを参照*1.2010年度は「和歌山ADトレイン(JR 山手線広告貸切電車)」を運行.本記事を拝読させて頂くと,2011年度には,「1月20日から2月2日」の間で「広告トラック」を「3台使用」され「正午〜午後9時まで首都圏を巡」る予定の模様.
2011年9月24日付の本備忘録にて記録したように,東京都では,「従来,電車,バス等で行っている広告デザインの自主審査制度」を「広告宣伝車についても導入」*2されており,「車体利用広告のデザイン」の「自主審査」手続が必要となる.同手続では,「規制誘導」*3としての「禁止事項」を規定.具体的には,「運転者の誤認を招くような広告物」,具体的には,「発光,蛍光,蓄光,反射効果を有する材料を使用するもの」,「自動車の方向指示器や制動灯と紛らわしいもの」,「信号機又は道路標識等の効果を妨げるおそれのあるもの」,そして,「運転者の注意力が散漫となる広告物」,具体的には,「デザイン構成がストーリー性のある四コマ漫画や映像表示となっているもの」,「文字表記が縦書きであるもの」,更には,「車体後部の文字表記が多いもの,又は絵柄や文字が過密であるもの」,「車体後部に電話番号やホームページアドレス等が記されているもの」*4が定められている.本記事を拝読させて頂くと,「トラックのフロント」には「県の観光シンボルキャラクター」等の「イラストを施」し,「サイド部分には, 同施設が考案した観光PRキャッチフレーズ 「和歌山という山はある…と思う?」 」と「和歌山の観光名所の写真を貼」り,そして,「夜には電飾看板が光る」ともいう.上記の基準に基づく審査では,同県のトラックも承認されたのだろうか.要確認.

*1:和歌山県HP(わかやま県政ニュースそろそろ和歌山に行ってみようキャンペーン(公開日12月7日))「そろそろ和歌山に行ってみようキャンペーン首都圏大規模キャンペーンの実施 平成23年1月14日(金)〜31日(月)」(平成22年12月6日,記者発表)

*2:東京都HP(都市整備局都市づくり政策屋外広告物平成23年度のトピックス一覧)「広告宣伝車による広告の取扱いについて

*3:伊藤雅春,小林郁雄,澤田雅浩,野澤千絵,真野洋介,山本俊哉『都市計画とまちづくりがわかる本』(彰国社,2011年)199頁

都市計画とまちづくりがわかる本

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*4:公益社団法人東京屋外広告協会HP「車体利用広告審査基準