県は、イオンが県内の全18店舗で13日から売り出す野菜炒め弁当2種を「埼玉県コバトン健康メニュー」として推奨すると発表した。県のマスコットキャラクター・コバトンのシールが目印。県は今後、ファミリーレストランなどの外食産業などにも働き掛け、健康メニュー普及に努める方針だ。
 推奨に当たり、県が設けた基準は、1食分あたり(1)食塩使用量が3グラム未満(2)野菜使用量120グラム以上−の2点。国の摂取目標値などを基に算出した。イオンの弁当は、さばの照り焼きが入った「野菜炒め弁当(魚)」と、男爵いものコロッケと鶏の空揚げ入りの「野菜炒め弁当(コロッケ)」(各398円)。メニュー選定に当たっては、女子栄養大学坂戸市)の武見ゆかり教授(栄養学)が助言した。 (前田朋子)

本記事では,埼玉県における「健康メニュー」の取組を紹介.同取組に関しては,同県HPを参照*1
同県が実施する「「健康長寿埼玉プロジェクト」の一環として,同県が「推奨」する「埼玉県コバトン健康メニュー」*2として同お弁当も「推奨」.推奨される基準は,「食塩使用量3g未満」であり「野菜使用量120g以上」であること.同お弁当には「コバトン,健康長寿埼玉プロジェクトの標語「いのち 百彩 彩の国」及びシンボルマークなどが描かれたシールを貼り付け,分かりやすく明示」*3される予定.
これらの「推奨」の明示化により,健康という「長期的な利益の方向に選択を誘導」*4を企図する取組としても整理ができそう.ただ一方で,推奨後での,基準の「遵守とモニタリング」*5の仕組みはどのように進められているのだろうか.要確認.

*1:埼玉県HP(組織でさがす健康長寿課健康長寿埼玉プロジェクト])「県内初!「埼玉県コバトンメニュー」弁当を県内のイオンの店舗で販売を開始します

*2:埼玉県HP(組織でさがす健康長寿課食と栄養)「「埼玉県コバトン健康メニュー」を推奨します!

*3:前掲注1・埼玉県(県内初!「埼玉県コバトンメニュー」弁当を県内のイオンの店舗で販売を開始します)

*4:池田新介『自滅する選択』(東洋経済新報社,2012年)243頁

自滅する選択―先延ばしで後悔しないための新しい経済学

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*5:Eric A. Finkelstein, Laurie Zuckerman.(2008)The Fattening of America: How The Economy Makes Us Fat, If It Matters, and What To Do AboutIt,Wiley:p.140.

The Fattening of America: How The Economy Makes Us Fat, If It Matters, and What To Do About It

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