置県130年を記念する県庁のライトアップが1日から始まった。県建築士会などで構成される委員会が実施。太陽や空と海、緑など県をイメージし県の歩みを振り返るように色が変化するようデザインされている。
 午後7時30分、河野俊嗣知事がスイッチを押すと赤や青の光が本館を照らし出した。県によると投光機は、環境に配慮して発光ダイオード(LED)を用い電気代は1日当たり約120円だという。期間は水曜日を除く8月31日までの午後7時30分から午後10時までだが7月7日は行わない。
 河野知事は、あいさつで「節目の年にこうした演出ができるのは大変意義深い」と語った。宮崎県は1873年設置されたが、76年に鹿児島県に併合され、西南戦争の後に川越進らの運動により83年に現在の県域となった。

本記事では,宮崎県における「置県130年記念」の取組を紹介.
置県を記念し,「平成25年7月1日(月曜日)から平成25年8月31日(土曜日)まで」「毎週水曜日及び7月7日(日曜日)」を除き「19時30分から22時00分」「県庁ライトアップ」*1を実施.
起きがけの寝ぼけ頭で同記事のリードを斜め読んだため,1871年廃藩置県の「断行された」*2を受けて同年11月14日に美々津県と都城県が配置された後,宮崎県が両県の統合により設置されたのは1873年1月15日であったことからすれば,むしろ置県140年ではと思い,改めて,本記事を確認.すると後段にもあるように,「1883(明治16)年に宮崎県が再配置」されたことを記念した事業とある.
つまり,1876年から1883年の「鹿児島県側からの政治的事情による」「併合」*3期での,いわば大きすぎる鹿児島県から地域内格差が生じ,「分県」することで地域の「発展の可能性」と「国家全体の利益につながる」*4とも解された「再配置」*5の年からの換算による事業.いわば,同県の独立記念年日が1883年.地方自治法第5条第1項「普通地方公共団体の区域は,従来の区域による」にいう,「従来の区域」の規定における「従来」に至るまでを垣間みたような気にもなる同取組.県庁を是非訪れてみたい.

*1:宮崎県HP(県政情報各種報告)「置県130年記念県庁ライトアップ

*2:勝田政治『廃藩置県』(講談社,2000年)190頁

廃藩置県―「明治国家」が生まれた日 (講談社選書メチエ)

廃藩置県―「明治国家」が生まれた日 (講談社選書メチエ)

*3:浅井建爾『「県境」「境界線」92の不思議』(実業之日本社,2013年)55頁

知らなかった!  「県境」「境界線」92の不思議

知らなかった! 「県境」「境界線」92の不思議

*4:前掲3・浅井建爾:58頁

*5:前掲注1・宮崎県(置県130年記念県庁ライトアップ)