駒ケ根市の駒ケ根高原にある1922(大正11)年築の旧市役所庁舎「郷土館」で20日、同市上穂北の畑純平さん(34)、亜由美さん(27)夫婦が人前結婚式を挙げた。市有形文化財に指定されている洋風の館内で、親族や市の関係者ら約30人に見守られながら愛を誓った。
 市内のブライダル業関係者らが、結婚式を切り口に同高原の魅力を発信する「『幸せの森』プロジェクト」の一環で初めて企画。畑さん夫婦は2009年に結婚したが式は挙げておらず、公募に応じたカップルの中から選ばれた。タキシードとドレス姿の2人は、杉本幸治市長のエスコートで入場。展示室として使われていた2階の一室で、指輪交換や結婚証明書への署名をすると、大きな拍手で祝福された。「自然豊かな駒ケ根高原で普通とは違う式を挙げることができ、感動した」と純平さん。亜由美さんは「緊張したけれど楽しめた」と満面の笑みだった。
 プロジェクトの代表で、ウエディング関連会社経営の渋谷浩之さん(43)は「駒ケ根高原が結婚式の聖地になるようさまざまな工夫をしていきたい」と話していた。

本記事では,駒ケ根市における旧市庁舎での結婚式開催を紹介.
「既成概念を越えた,新しい立脚点から,さまざまな空間構成を生み出」*1すことが構想されてきた,庁舎空間の利用.
庁舎を結婚式にも用いる「結婚式庁舎」の取組は,本備忘録では,2009年4月14日付の本備忘録で栃木県の旧本庁舎(昭和館),同年11月3日付の本備忘録では玉野市の庁舎,2010年5月10日付の本備忘録では京都府の旧本本館,2011年11月1日付の本備忘録では名古屋市の本庁舎,2013年7月11日付の本備忘録では目黒区の総合庁舎と記録.本記事では,駒ケ根市の旧市庁舎で開催されたことを紹介.同市の同取組は,本記事でも紹介されている「駒ヶ根高原「幸せの森」プロジェクト」として,2013年10月20日に「駒ヶ根高原一帯を活用したリゾートウエディング」の企画を説明する「ブライダルフェスタ」*2とともに開催された取組.今後の利用状況は,要観察.

*1:藤武設計事務所企画室編『新しい庁舎建築 ―企画から維持管理まで―』(第一法規,1973年)76頁

*2:駒ヶ根市HP(産業観光)「駒ヶ根高原「幸せの森」ブライダルフェスタを開催します