いわき市東日本大震災で被災した市民向けに整備する災害公営住宅の入居申し込み受け付けが22日、始まった。初日は69世帯が手続きした。
 市役所本庁舎と各支所の窓口には市民が行列をつくった。震災で自宅が全壊し、いわき市平の借り上げ住宅に避難している主婦今田鈴江さん(80)は本庁舎で手続きを終えた。「年齢を考えると、これから新築を建てるのは難しい。災害公営住宅で早く落ち着きたい」と話した。災害公営住宅久之浜、四倉、平、内郷、常磐小名浜、勿来の計16カ所に合わせて約1500戸整備される。

本記事では,いわき市における災害公営住宅の入居申し込み受け付けの開始状況を紹介.同市の申込手続に関しては,同市HPを参照*1
申込の条件は3点.「いわき市から東日本大震災によるり災証明の交付を受けている方」であり「り災証明が全壊,全焼,流出である方」か「り災証明が大規模半壊,半壊で通常の修繕では居住できない等の理由により解体することを余儀なくされた方」.ただし,「震災復興事業」に伴い解体することとなった方を除く」.二つめは「現に居住できる持家がない方」,三つめは「暴力団員でない方」*2.申込の単位は「世帯の単位」となり,「震災時の世帯を基本」に「1世帯につき1戸の住宅の申込み」となる.ただし,「コミュニティ単位(3〜5世帯)での申込みも可能」とされている.「コミュニティ単位で申込みを行う場合」,世帯単位で申込を行なう場合と同様に「第1希望から第6希望まで」を提出するさい,「コミュニティ単位」が「すべて同一」で「申込み」*3をする.また,世帯の構成が「申込み時点での世帯人数が6名以上の場合」には「世帯分離して申込むことも可能」*4とされている.
同申込手続における「コニュニティ単位」の構成は,一つには「震災時に同じ地区に居住していた被災世帯」*5と,もう一つは「震災以降同じ地区に居住している被災世帯」*6の2種類があり,災前と災後のいずれのコミュニティからの選択が可能となる.
「選び取った」*7コミュニティは,どちらの単位となるのか.今後の申し込み結果は,要確認.

*1:いわき市HP(東日本大震災関連情報災害公営住宅)「いわき市災害公営住宅入居申込受付について

*2:前掲注1・いわき市いわき市災害公営住宅入居申込受付について)

*3:前掲注1・いわき市いわき市災害公営住宅入居申込受付について)

*4:前掲注1・いわき市いわき市災害公営住宅入居申込受付について)

*5:いわき市HP(東日本大震災関連情報災害公営住宅)「災害公営住宅入居募集のご案内(一斉入居申込み用」(いわき市)7頁

*6:前掲注4・いわき市(災害公営住宅入居募集のご案内(一斉入居申込み用))8頁

*7:宇野重規『民主主義のつくり方』(筑摩書房,2013年)192頁

民主主義のつくり方 (筑摩選書)

民主主義のつくり方 (筑摩選書)