【幕別十勝管内幕別町図書館は、離れた場所から瞬時に複数認識できることで、流通業界などから注目されている「カメレオンコード」の特長を生かした蔵書管理システムを新年度、全国で初めて導入する。話題やテーマに応じて本を陳列、紹介するなど新しい図書館づくりが期待される。
 カメレオンコードは、複数の色を配列したカラーバーコード。1枚ずつ接写して情報を得る通常のバーコードと違い、パソコンのウェブカメラなどをかざして一度に複数のコードの情報を読み取ることができる。大量の荷物を運搬、管理をする流通、製造業などで利用されている。同図書館は、本棚にずらりと並ぶすべての書籍と本棚にカメレオンコードを貼り付け、書名、著者名、ジャンルなどのデータをコンピューターに蓄積する。

本記事では,幕別町における図書館の蔵書管理の取組を紹介.
同取組の導入を検討した,同町の2013年8月に開催された第10回教育委員会の議事録を確認すると,「今まではバーコードで読み取り,貸出や返却を行ったり,1冊ずつ棚からおろして蔵書点検を行っていた」ものの,「新システムでは二次元カラーコードを使用」することで「蔵書点検の時に画像で一括認識をかけていく」ことができるようになり,「棚毎に画像を認識しその画像の中にあるコードを一括で読み取ることができる」*1という.
そのため「本を1冊ずつおろす必要がなくなり蔵書点検の日数」を従来の「6日間」から「半減することが出来て会館日数を増やすことが出来る」*2効果がある,という.加えて,単に蔵書点検での能率化だけではなく,従来の「一次元バーコードでは管理する側が混乱していた」ものの,二次元カラーコードによりテーマ毎での蔵書図書の集約作業が「楽になる」*3ため,「独自の配架」*4も可能となりそう.
同委員会では「図書館界は凄く遅れていて,世の中の色々な便利なものを全然取り入てきていません」*5とも述べられていたものの,実際の状況は導入後,要観察.

*1:幕別町HP(教育・文化・スポーツ教育委員会教育委員会について幕別町教育委員会会議議事録平成25年)「平成25年度第10回教育委員会議事録」9頁

*2:前掲注1・幕別町(平成25年度第10回教育委員会議事録)9頁

*3:前掲注1・幕別町(平成25年度第10回教育委員会議事録)9頁

*4:猪谷千香『つながる図書館』(筑摩書房,2014年)164頁

*5:前掲注1・幕別町(平成25年度第10回教育委員会議事録)10頁