東京都武蔵野市は10年前から、選挙の投開票日に大学生のアルバイトを募集している。多忙な作業に若い力を借りるだけでなく、選挙の現場に触れることで政治への参加意識を持ってもらう狙いがある。10代からアルバイトを続け今年20歳になって選挙権を得た若者もいて、「民主主義を体験したい」と初めての投票を楽しみにしている。(栗原淳)
 市では国政選挙や都議選、市議選などで、市内や近隣に住む大学生を臨時に採用。国政選挙では毎回百人前後を雇い、投票所での有権者の誘導や、投票用紙の配布・整理作業を頼んできた。府中市や北海道函館市なども同じ趣旨で学生を募集している。六、七の両日、武蔵野市役所で採用者への説明会が開かれた。大学で政治学を学ぶ二年生、長谷川清明さん(20)=西東京市=は今回が四回目のアルバイト。「学生は選挙を漠然としたイメージで知っているだけ。民主主義のプロセスを現場で見ることができるこの仕事は、バイトというより勉強です」と話す。バイトで毎回、候補者の名前が書かれた投票済みの用紙の束を見るたび、「これが民意なんだ」と実感する。今回は自分も初めて投票できるようになり、「やっと選挙に参加できると思うと、気持ちが高ぶっています」。
 「一年からバイトを始めて三回目という二年の山本理紗子さん(19)=武蔵野市=は、「投票所がどういう場所なのか見てみたい」という好奇心から。「当日の仕事の時間は長いけど、選挙の実際の雰囲気を知ることができる貴重な機会」という。「選挙バイトを知らなかったし、正直、今まで政治には無関心だった」。同じく武蔵野市の大学三年の男性(20)は、市のホームページで募集を見つけ、初めて応募した。説明会で選挙管理委員会の職員が「皆さんが扱う一票一票が勝敗を左右するかもしれません」と話すのを聞き、「選挙というのは国の将来がかかっている一大事と知った。責任感を持ってやらないと」と身が引き締まったという。選挙バイトとしても、有権者としても、初めての総選挙。「候補者や政党の公約を見比べて決めたい」。期日前投票を済ませてから、十四日の仕事に行くつもりだ。

本記事では,武蔵野市における選挙管理の取組を紹介.
本記事によると,「投票開票日」に「大学生のアルバイトを募集」の取組を紹介.2014年2月の東京都知事選挙の「選挙事務学生アルバイト」の場合には,「大学・大学院生」「90名程度」*1が募集された.業務は,「前日」には,「説明会」「市が指定する日」に「2時間程度」の「説明会」に出席,「前日」は「選挙期日の前日(土曜)」に「午前8時30分〜午後7時の指定する2時間」で「投票所設営」,「当日」は「午前6時30分〜午後10時」の間,「市指定の投・開票所」で,「投票事務補助」となる「投票用紙交付」「誘導案内」や「開票事務補助」となる「開披分類」と「点検」*2を担当.「3日間」で「合計2万70円」*3が報酬となる.「公平で公正な選挙管理」*4のための研修内容は,要確認.

*1:武蔵野市HP(広報市報むさしの市報むさしの 平成26年1月1日号 1974号)「市報むさしの 平成26年1月1日号 1974号」4頁

*2:前掲注1・武蔵野市(市報むさしの 平成26年1月1日号 1974号)4頁

*3:前掲注1・武蔵野市(市報むさしの 平成26年1月1日号 1974号)4頁

*4:大西裕「民主主義と選挙管理」大西裕編著『選挙管理の政治学 -日本の選挙管理と「韓国モデル」の比較研究』(有斐閣,2013年)15頁