福井県越前市は28日、県外からI・J・Uターンした若手職員の意見を市の定住化施策に反映させようと「IJU(移住)課」を設置した。市の行政組織に含まれない“部署”で、12人に委嘱状が交付された。
 市は近年、職員採用に関し面接を重視する独自の方法で県外からの受験者、採用者を増やしている。IJU課はこうした人材を生かそうと企画され、“課員”は2014、15年4月に採用したI・J・Uターンの職員15人の中から選抜した。交付式は市役所で開かれ、奈良俊幸市長が「それぞれの経験を生かし、新鮮な意見を出してほしい。半分は(一般)市民の立場で取り組んでください」とあいさつ。「IJU課長」を務める橋本康央さん(35)=産業政策課=ら一人一人に委嘱状を手渡した。IJU課の活動は自主的なもので、ノルマなどはなく、会議などは原則として勤務時間以外に行う。定住化政策や観光政策、職員採用について提言・助言をする。首都圏で開かれるイベントでのPRや、市内の企業に勤めるI・J・Uターン者との連携も模索する。
 結婚を機に夫の暮らす越前市にIターンし、今年4月に市職員となった三重県出身の友国麻里さん(27)=産業政策課=は「こちらに引っ越してきた時、同じような世代の女性と知り合う手段があまりなかった。出会いの場のようなものをつくれれば」と抱負を話していた。

本記事では,越前市における組成編制の取組を紹介.
本記事によると,同市では,「越前市行政組織規則」*1には規定されていない,「IJU(移住)課」を設置された模様.本記事によると,同課は,同市が「2014,15年4月に採用したI・J・Uターンの職員15人の中から選抜」された「12人」の職員から構成されており,「活動は自主的」になり「ノルマなどはなく」「会議などは原則として勤務時間以外に行う」ことを紹.他方で,同市の同規定では,「企画部」「政策推進課」が「定住化促進政策に関すること」を分掌されている.両課による「移住の長期化」*2に向けた移住への取組内容は,要確認.

*1:越前市HP(越前市 例規集)「越前市行政組織規則」(平成17年10月1日,規則第10号)

*2:田切徳美『農山村は消滅しない 』(岩波書店,2014年)212頁

農山村は消滅しない (岩波新書)

農山村は消滅しない (岩波新書)