みやき町は、町内で婚活や子育て事業を手掛けるNPO法人「Link」(江頭一郎代表理事)との間で、空き家の適正管理に関する協定を結んだ。空き家の所有者から管理の相談を受けた場合に同法人を紹介し、業務委託契約に基づいて法人のスタッフが巡回して点検、所有者に現状や破損の報告をする仕組み。
 町内の空き家は2012年10月時点で202軒だったが、年々増加し今年10月1日時点では335軒になった。老朽化した空き家は倒壊の危険が高まり、犯罪や火災を誘発する恐れもあるとして、町は所有者に管理の徹底や解体を促している。住民から家屋と土地の寄付を受け、町が解体した例も2件ある。
 町は7月に管理業務を委託する事業者を公募。メンバーに宅地建物取引士や建築家がいる同法人を選定した。1回千円で空き家の目視点検と状態報告をするほか、追加料金を支払えば郵便受けの確認や不具合箇所の修繕、台風など災害時の被害状況の確認も担う。
 10月18日に協定の調印式があり、江頭代表理事は「資産価値を維持するためには適正な管理が必要。民間のノウハウを生かしてまちづくりに貢献したい」と話した。
 町によると、空き家管理でNPO法人と連携する例は全国でも珍しいという。県内では小城市が4月に市シルバー人材センターと同様の協定を結んでいる。

本記事では,みやき町における「空き家等の適正な管理」の取組を紹介.
同町では,同法人と2016年「10月18日に「空き家等の適正な管理の推進に関する協定」*1を締結.同協定に基づき,同町では「町内にある空き家等の所有者等から管理業務の相談を受けた場合」に同法人が「行う空き家等の管理業務を紹介」,「空き家等の所有者等は条件などが整えば」,同法人との間で「契約し,管理業務を委託することができ」*2る.「空き家管理代行サービス」*3としての同協定の締結.管理業務の委託状況は,要観察.

*1:みやき町HP(町政情報みやき町定住促進事業住宅支援事業)「空き家等の適正な管理の推進に関する協定について

*2:前掲注1・みやき町(空き家等の適正な管理の推進に関する協定について)

*3:北村喜宣・ 米山秀隆,・岡田博史『空き家対策の実務』(有斐閣,2016年)209頁

空き家対策の実務

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