初めて屋台営業者を公募していた福岡市は19日、候補者28人を選定したと発表した。今月下旬までに出店場所が決まる。水道や電気などの環境整備も完了し、来年4月1日から営業できる態勢が整った。公募屋台の営業許可期間は3年間。
 募集していたのは、那珂川沿いの清流公園や長浜地区など観光客が集まる観光スポットエリア(13カ所)と、渡辺通り昭和通りなど地元のサラリーマンなどが多く利用する商業地域エリア(15カ所)。選考の上位通過者から出店したい場所を選ぶ。
 19日の記者会見には、屋台選定委員会(13人)の村上剛人委員長(福岡大教授)と候補者4人が出席。中央区春吉で多国籍料理店を営む久保田鎌介さん(38)は「九州の食材を使った料理を提供したい。カフェを併設する新しいスタイルに挑戦し、女性でも入りやすい店にしたい」。屋台に15年間関わってきた小島大和さん(41)は「モラルを守り、地域に愛される屋台にしたい。若手のリーダー格として新規参入者を引っ張りたい」と抱負を語った。
 村上委員長は「天神や中洲など福岡の観光資源として大きな役割を持つ場所で、(きちんと営業が)展開できるかをポイントに選んだ」と説明。「3年間営業できるかが課題なので、応援してほしい」と話した。
 市によると、公募には108人(観光スポット55人、商業地域53人)が挑戦。候補者の決定により、来年3月末で営業をやめる人や新規参入者に関する情報は後日公表するとしている。

本記事では,福岡市における屋台基本条例に基づく公募の選定結果を紹介.
2016年2月21日付の本備忘録では屋台の「集団移転」,同年8月25日付の本備忘録では公募の開始を記録した同条例.本記事では,「福岡市屋台選定委員会」*1による選定結果を紹介.「28人」の「候補者」が選定された模様.新規参入による「民間事業者が実施」*2する屋台の運営状況は,要観察.

*1:福岡市HP(市政情報・市民参加主な事業・取り組み屋台施策)「福岡市屋台選定委員会(平成28年度)

*2:伊藤正次,出雲明子,手塚洋輔『はじめての行政学』(有斐閣,2016年)231頁

はじめての行政学 (有斐閣ストゥディア)

はじめての行政学 (有斐閣ストゥディア)