廃止の危機だった市役所屋上の「市営養蜂」が存続へ 清瀬市、東久留米の養蜂場に委託(東京新聞2023年8月23日) 

全国的にも珍しい市役所屋上の養蜂場で、廃止の危機だった東京都清瀬市の「市営養蜂」が継続される見通しとなった。市が22日、明らかにした。養蜂のリーダーだった市職員がミツバチに刺され、救急搬送が続いたことなどから、今年は蜂蜜採取ができず廃止の可能性もあった。
◆市民から存続を求める声が
 市によると、市民から存続を求める声が相次いだためという。事業費約225万円を盛り込んだ一般会計補正予算案が9月の市議会定例会で可決されれば、隣接する東久留米市の養蜂場に委託し、屋上での養蜂を再開する方針だ。来春からの蜂蜜採取を目指す。
 市職員による市役所屋上での養蜂「みつばちプロジェクト」は2014年にスタート。市役所産の蜂蜜「Kiyohachi(きよはち)」は、ふるさと納税の返礼品としても人気を集めていた。市内外の菓子製造業者などにも原料として販売し、新商品開発が相次いだ。ミツバチは市役所周辺の農作物の受粉にも貢献していたという。
◆猛暑でミツバチも減ったけど…
 ところが、プロジェクトをけん引してきた市職員の海老沢雄一さん(53)がミツバチに刺されてアレルギー反応のアナフィラキシーショックを発症する事態が続き、昨秋の人事異動で他部署へ転出。以来、プロジェクトは休眠状態だった。
 ミツバチは別の市職員が世話をしていたが、今夏の猛暑でほとんどが死んでしまったという。このため、以前の規模が維持できるかは分からないが、渋谷桂司市長は「蜂蜜をふるさと納税の返礼品に復活させるなど、さらに付加価値を高めていきたい」と話した。(松島京太、花井勝規)

本記事では、清瀬市における養蜂の取組を紹介。
2014年「3月から地域の活性化、花のあるまちづくり事業の充実、健康食品はちみつの活用を目的」に「自治体職員による養蜂」としてを「市役所屋上」*1で取り組んできた同市。本記事によると、「東久留米市の養蜂場に委託し」「屋上での養蜂を再開」する方針の模様。

「直営が見直し」*2となる同取組。収集状況は要観察。

*1:清瀬市HP(くらし・手続き : ごみ・環境 : 環境保全 : エコプロモーションの取り組み )「東京清瀬市みつばちプロジェクト

*2:大森彌・大杉覚『これからの地方自治の教科書改訂版』(第一法規、2021年)210頁