大阪府議会の地域政党大阪維新の会と自民、公明の主要3会派は、今月中に「子どもを受動喫煙から守る条例案」を共同提案して可決させる方針を9日、固めた。府が誘致を進める2025年国際博覧会(万博)は健康をテーマとしており、11月の開催地決定に向け、誘致活動に弾みをつける狙いがある。
 原案では「子どもは自らの意思で受動喫煙を避けることが困難」とし、喫煙者に対し、子どもや妊娠中の女性がいる部屋や自動車などで喫煙しないことを求めている。
 公園や学校、小児科周辺など、子どもが集まる場所で喫煙しないことも盛り込んでいるが、個人の行動を制限することへの懸念から、いずれも努力義務にとどめ、罰則は設けていない。
 受動喫煙防止を巡っては、府が飲食店などを対象に国の法律よりも厳しい規制を盛り込んだ条例案を、来年2月議会に提案する方針。万博の開催地を決める博覧会国際事務局(BIE)総会が11月23日に迫っているため、府議会で過半数を持つ3会派は、子どもを対象とした取り組みを先行する方針で一致した。

本記事では,大阪府における受動喫煙規制の取組を紹介。
2018年9月に「大阪府受動喫煙防止対策懇話会」を設置し,「受動喫煙防止対策の推進に関する」「専門的な見地から」の「意見を聴取」*1している同府。他方,本記事によると,同府議会の「3会派」により,同年10月に「子どもを受動喫煙から守る条例案」を「共同提案」し「可決させる方針」の模様。同規制による「対策実積」*2の検討状況は,要観察。

*1:大阪府H`(健康・医療健康大阪府の受動喫煙防止対策)「大阪府受動喫煙防止対策懇話会設置要綱

*2:松井望「課題設定と自治政策法務」北村喜宣・山口道昭・礒崎初仁・出石稔・田中孝男編『自治政策法務の理論と課題別実践 鈴木庸夫先生古稀記念』(第一法規,2017年),280頁

自治体政策法務の理論と課題別実践-鈴木庸夫先生古稀記念

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