東京都選挙管理委員会がまとめた都内の有権者数(28日現在)は過去最多の1076万1806人(男性529万4419人、女性546万7387人)となった。2011年の前回選挙時に比べ、7万2411人増えた。
 増加数が多かったのは世田谷区(6353人増)、江東区(5232人増)、港区(4875人増)の順。逆に減少幅が大きかったのは多摩市(767人減)、葛飾区(469人減)、江戸川区(397人減)の順。

本記事では,東京都における知事選挙の有権者数を紹介.「2011年の前回選挙時」から,1年間でも「7万2411人」の増加があったとのこと.驚き.
2012年11月29日に公示された同都知事選挙.2007年までの戦後東京都知事選挙に基づく観察結果からは,5点程に整理されることもある.それらのうち「二期目(再選時)に最大投票を得ている」ことと「現職の立候補には敗北はないこと」という2期目以降での知事選挙の特徴を除くと,「数名の有力候補とそれを取り巻く10人以上の候補者によって争われ」「無選挙当選はない」こと,「都知事が交代する場合,まったく違うタイプの人物が選ばれる」こと,「初当選の年齢が高く,都知事を終える最終就任年齢は70歳に達している」*1ことが特徴であるという.一つめの特徴からすれば,今回は9名の候補者が立候補されている*2.残り二つの特徴は,選挙結果次第ではあるものの,9名の候補者の平均年齢は66.2歳.66歳を「年齢が高い」と捉えるかは意見が分かれそうではあるものの,確かに,同平均年齢からすれば「都知事を終える最終就任年齢は70歳に達している」ことにもなりそう.
いずれにせよ,「どのようにして代表を選ぶかという問題は,地域の多様な意見に対してどのように配慮するか,という問題」*3でもある.新しい知事のもとでも,「地域の多様な意見」を配慮した都政がどのように運営されるか.選挙結果のみならず,その後の都政運営も要観察.

*1:佐々木信夫『都知事』(中央公論新社,2011年)29頁

都知事―権力と都政 (中公新書)

都知事―権力と都政 (中公新書)

*2:東京都HP(東京都知事選挙12月16日(日)東京都知事選挙の概要)「東京都知事選挙 立候補者一覧

*3:砂原庸介「第2章 選挙と代表」柴田直子・松井望編著『地方自治論入門』(ミネルヴァ書房,2012年)40頁

地方自治論入門

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