ふるさと納税 過去最大97億円流出 世田谷区長「耐えられない」 国による制度見直し訴え(東京新聞2023年6月26日)

東京都世田谷区は二十二日、二〇二三年度のふるさと納税制度に伴う区税の流出が前年度比十億円増で、過去最大の九十七億円に達したと発表した。二二年度から対策として返礼品を拡充して寄付を呼び込んだが、その効果も吹き消す損失で、保坂展人区長は「大変ショック。このままなら百億円、百五十億円と進む。耐えられない」と国による制度の見直しが必要と訴えた。
 流出額は昨年、区民が制度を利用して他自治体に寄付したことに伴う本年度の区税控除額の総計。一三年度は六千万円だったが、年々、特産品など豪華な返礼品をそろえる自治体への寄付が増え、流出額が膨張。十一年間の流出は累計四百五十八億円に上った。
 区は長年、返礼品を福祉作業所で作ったお菓子など社会的意義のあるものに限っていたが、昨年度から区内の名店の商品やクーポン券などをそろえ「返礼品競争」に加わった。果たして二二年度は前年度の倍の二億八千万円の寄付が集まったが、流出は寄付の数倍の規模で増えており、区の担当者は「本来ならできる事業まで手が回らなくなる」。区長は税控除率の引き下げや交付金による補塡(ほてん)を国に求めた。(原田遼)

本記事では、世田谷区におけるふるさと納税の取組を紹介。

で記録した同区による同制度の取組。同取組等を通じて、2022年度「の寄附金総額」が「約2億8千6百万円と」なり、2021年度「から2倍近い寄附額」*1となったことを公表。他方、2023年度「ふるさと納税による区税の流出額」が2022年度の「87億円から」「10億円ほど増加し」「97億円」となり、「区
は今後も一層の寄附獲得を目指すとともに、制度そのものの見直しを訴え続けて」*2いく方針を示している。

「贈与も交換の中で活性化していく」*3同状況。今後の推移は、要観察。