東京都立高校の入試、男女別定員を全面廃止 24年から(日本経済新聞2023年9月11日)

東京都教育委員会などは11日、2024年度入学者対象の都立高校入試から男女別定員を全面廃止することを決めた。生徒の男女比をほぼ同数にするため全国で唯一、入試時に男女別の定員を設けていた。ジェンダー平等などの観点から22、23年度は一部の合格者を男女合同で成績順で決める緩和措置を導入していた。

都と東京私立中学高等学校協会でつくる公私連絡協議会が11日、男女合同選抜への全面移行で合意した。

これまでの入試では男女の最低合格点が異なり、成績順であれば合格になるはずの生徒が不合格になるケースが出ていた。性的少数者への配慮を求める声もあった。現在の中学3年生が受験する24年1、2月の入試から、一般・推薦いずれも性別に関係なく成績順で合格者を決める。

本記事では、東京都における都立高等学校入学者選抜の取組を紹介。

同都の教育委員会では、「男女別定員を定めている都立高校」を対象に、2024年度「入学者選抜から」「男女合同選抜へ移行」*1を実施。これまでの「移行措置」では、2021年度には「男女別定員のうち男女合同で決定する割合10%を全校で実施」し、2023年度は「男女別定員のうち男女合同で決定する割合20%を全校で実施」*2

「緩和措置の実施状況」によると、「男女合同選抜の場合と同じ結果になった学校」が2021年度は「74%」、2022度は「92%」、「男女合同選抜の場合、女子合格者が増加する学校」が2021年度は「21%」、2022年度は「8%」、「男女合同選抜の場合、男子合格者が増加する学校」が2021年度は「5%」、2022年度は「0%」*3。となっている。

能力主義的な基準による選抜」*4結果は要観察。