空き家を住民交流の場に 活用推進期待 川崎市「みどり町会サロン」(東京新聞2019年6月15日) 

  増え続ける空き家を住民の交流の場として活用する川崎市の取り組みの第1号として、「みどり町会サロン」(町内会館)が麻生区王禅寺西にオープンした。王禅寺みどり町会(約400世帯)の中川嘉憲会長(83)は「会合や、庭を利用したレクリエーションなどで住民のつながりを深めたい」と意気込む。 (安田栄治)

 市はサロン開設に当たり昨年七月、空き家の所有者に地域活動の場として提供する意向を確認。所有者と町会は賃料や光熱費など、活用に際しての約束事や管理方法の覚書を締結した。

 サロンは、木造二階建て延べ七十二平方メートル。町会が清掃などをし、四月に利用が始まった。中川会長は「今まで町内会館がなく、隣の自治会の会館を借りていた。空き家が一つでもなくなれば、地域の安全性も高まる」と語る。

 市によると、二〇一三年の住宅・土地統計調査で、市内の一戸建ての空き家は六千五百十戸。長期にわたり不在だったり、建て替えなどのため取り壊したりする建物が三千五百九十戸と過半数を占めた。少子高齢化などから空き家は今後も増えるとみられ、市の担当者は「みどり町会サロンの成果は、市全体の空き家活用につながっていく」と話した。

本記事では,川崎市における空き家活用の取組を紹介.

同市では,2019年3月に『これからのコミュニ ティ施策の基本的考え方』

*1を策定.同考え方では,「身近な地域での気軽なつながりの場所」であり「誰もが気軽に集える出会いの場」として「官民問わず,多様な地域資源を活用」した「まちのひろば」の「創出」*2案が提示.同提案を踏まえて,同市では,「空き家」を「コミュニティ・スペース」として「活用する」*3取組を開始.同スペースを活用した「親睦/相互扶助」*4の具体的な取組状況は,要観察.