名古屋市は、1人暮らしのお年寄りに市営住宅で共同生活してもらう「ルームシェア」のモデル事業に乗り出す。日々顔を合わせることで異変をすぐに察知できるため、孤独死の防止が期待できるという。家族向けと比べ、需要が多い単身向け住宅の供給不足解消も狙う。
 国土交通省によると、自治体によるこうした取り組みは珍しい。入居条件は市内在住か在勤で、60歳以上の1人暮らしの女性。月額所得は10万4千円以下としている。10月から計6人を募集、年明けの入居を予定している。市営住宅の3DK(約70平方メートル)の2戸にそれぞれ3人ずつ住んでもらう。家賃は1戸当たり月額約3万円で、3人で分担する。

本記事では,名古屋市における市営住宅の取組を紹介.
「60歳以上」の「市内在中」又は「在勤」の単身者を対象に「3DK(約70平方メートル)」の「2戸にそれぞれ3人ずつ」住む,「ルームシェア」の募集を行う取組.同取組の内容に関しては,現在のところ,同市HPでは確認できず,残念.
「87,638戸」*1ある現行の市営住宅への「申込資格」では,「戸籍上の配偶者がない」「単身者」の方の場合,「申込者本人の住所地または勤務地が名古屋市内にあること」「収入が基準の範囲内にあること」「現在,何らかの理由で自ら居住するための住宅に困っていること」「暴力団員でないこと」「市営住宅等の家賃等の滞納がないこと」「退去した日の翌日から3年」又は「迷惑行為を起こして明渡請求を受けた方」は「退去した日の翌日から10年」の「期間内に明渡請求を受けて市営住宅等を退去したことがないこと」,「日常生活に支障のない程度に健常な方,または常時の介護を必要とする高齢者,身体障害者等で居宅において常時の介護を受けることができる方」*2等が資格要件とされてはいるものの,性別に関しては規定されてはいない模様.
一方,本記事後段に記載されている要件を拝読させて頂くと,同取組では「1人暮らしの女性」とも報道.市(公)営住宅の「シングルの女性のための都市型集合住宅」*3化とも整理ができそうな取組.おひとりさまでの生活ながらも「孤立しないこと」*4にも資するようであり,興味深い.
ただ,住まわれる「3人」とは,申請する際に女性の「単身者」を3名を揃えることが要件とされ,3名とも適格者と選考された場合に入居することになるのだろうか,又は,あくまでお一人の「単身者」が申請し,選考後,見知らぬ方3名と入居されることになるのだろうか.要件及び手続の詳細は,同取組の公表後,要確認.