県職員の採用試験のうち、大学卒業者程度の1種試験に合格した後、内定を辞退する人が、最近4年は毎年、3割を超えていることがわかった。新年度を「定員割れ」で迎えることが多く、県の担当者は、「仕事内容の魅力をもっとアピールして関心が高まるよう、さらに工夫したい」と話している。
 県人材課によると、内定辞退率は、2008年採用者では18・8%だったが、09年は31・7%、10年は30・3%といずれも3割を超え、11年は41・1%に。12年採用者は、2月末現在で、31・4%となっている。
 11年4月採用の県職員の場合、募集人数137人に対し、合格者は207人だったが、85人が辞退。実際に県職員として働き始めたのは122人で、15人が「不足状態」だった。この不足状態は、12年は17人、09年は31人。10年は逆に3人多かった。
 国家公務員の給与水準を100とした「ラスパイレス指数」(11年4月現在)では、神奈川県は102・9。47都道府県のうち第2位の高水準だ。それでも他地域の国家、地方公務員にも合格し流出する人が多いという。県の担当者は、「辞退者がこれ以上増えると、優秀な人材を計画的に配置できなくなる」と危機感を強めている。辞退者を減らそうと、内定者が知事や先輩職員と意見交換できる場を設けたほか、12年採用者からは内定通知書を直接、内定者に手渡し、県職員としての自覚を高めさせている。

本記事では,神奈川県における職員採用の状況を紹介.内定の「辞退者」により,「新年度を「定員割れ」で迎えることが多い」と報道.
2010年8月11日付同年10月3日付同年12月10日付同年12月29日付2011年1月31日付同年7月13日付同年12月2日付同年12月11日付の各本備忘録で記録した,職員採用試験の合格者数.内定者数,採用者数との間で生じる「ディレンマ」*1(トリレンマかな).本当に悩ましい課題.同県の職員採用試験の結果*2を拝見させて頂くと,例えば,「行政職」(「早期枠」も合算),2011年度では,180名の採用予定に対して,258名の最終合格.2010年度は,104名の予定に対して168名の最終合格.2009年度は,107名に対して175名の最終合格,といずれも,最終合格者数は採用予定者数よりも多い.実際の採用者数の状況は,「神奈川県の給与・定員管理等について」*3,「県職員の給与・職員数などのあらまし」*4では確認ができないものの,職種による差異,行政職の場合は早期枠と一般枠との間の差異もあるのだろうか,要確認.
2012年4月1日付の日本経済新聞にて報道されたように,「2013年度」の国家公務員の「新規採用数」を,「政権交代した09年度比で56%削減」方針が「閣議決定*5された場合,自治体と国間,そして,自治体間での「人材獲得競争」*6が,より厳しくなることも想定されなくもない.2013年度の採用予定,最終合格者,そして,実際の採用者数もまた,要確認.