全国で初めて議員報酬に成果主義を導入した五木村議会(10人)の評価委員会(照山哲栄委員長ら4人)は26日、導入2年目の2011年度の結果を田山淳士議長に答申した。5段階評価で最高の「優秀」が5人、2番目の「やや優秀」が1人、3番目の「良好」は3人、4番目の「やや良好」は該当なしで、最低の「普通」は田山議長。議会全体への評価は「普通」だった。
 初年度は「優秀」「やや優秀」はゼロ、「良好」8人、「やや良好」が2人。照山委員長は全体的に評価が上がったことについて、「2年目で議員の皆さんもそれなりの意識を持ってもらえたからでは」と分析した。村議会は今回から新たに議員の名前と評価理由も公表する方針。ただ、この日は田山議長が「議員本人に示した上で5月2日の村議会全員協議会後に名前などは公表する」として各評価段階ごとの人数のみを発表。議長自身は自らの結果は公表し、「本意ではない」と述べた。評価委は議長が任命する村民4人で構成。11年度は計21回の会合を開き、定例会や委員会の模様を収めた録画映像や議事録などを基に、質問内容、政策の提案、地域活動への参加など6項目で審査。議長、副議長は他の議員とは別に、議会での指導力、議会や委員会の運営など6、7項目で評価している。成果主義では月額報酬21万3000円(一般議員)のうちの2割、年間では51万6000円(同)が評価の対象。「優秀」は満額、「やや優秀」は75%、「良好」は50%、「やや良好」は25%、「普通」はゼロで、評価後に1年間分として支給される。評価結果は、遅くとも7月末に発行される議会広報誌に氏名、評価理由とともに掲載し、全世帯に配布される予定。

本記事では,五木村議会における同議員報酬の一部への成果主義の導入の取組を紹介.
2009年12月14日付2010年2月24日付2011年4月8日付同年5月20日付2012年2月22日付の各本備忘録にて記録した同取組.第2回目の評価結果が答申された模様.2012年2月22日付の各本備忘にて記録したように,本年度分からは,「議員の氏名や評価理由」も公表される方針.まずは,総体としての評価が紹介.
本記事をもとにした,各年度の10名*1の議員評価の結果は以下の通り.なるほど確かに,2010年度が,「良好」と「やや良好」と中間的な評価区分へと「回帰」*2したものの,2011年度は「やや良好」評価はなく,「優秀」が5名へと高い評価の一方で,「やや優秀」1名,「良好」3名と分散.毎年度の評価という「働きぶりを見る目線」*3による効用でもあるのだろうか.興味深い.

年度 優秀 やや優秀 良好 やや良好 普通
2010年度 0 0 8 2 0
2011年度 5 1 3 0 1

*1:五木村HP(五木村議会議会の構成)「議員の紹介

*2:青木繁伸『統計数字を読み解くセンス』(化学同人,2009年)170頁

統計数字を読み解くセンス―当確はなぜすぐにわかるのか?(DOJIN選書27)

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*3:中村圭介『実践!自治体の人事評価』(ぎょうせい,2007年)20頁

実践!自治体の人事評価―「評価される側」からのアプローチ

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