大館市は市内に4カ所ある市立図書館の運営に、来年度から指定管理者制度を導入する方針を決めた。削減が続く図書購入費の回復など利用者のサービス向上を目的に、全国から公募、委託条件などを詰めた上で6月定例市議会に関連条例案を提出する。県立図書館によると、県内の公立図書館で指定管理者制度の導入を決めたのは大館市が初めて。
 図書館運営への指定管理者制度の導入は、市の第4次行財政改革大綱(2010年3月策定)に盛り込まれた。中央、花矢、比内、田代の各地区にある4図書館の運営を一括して指定管理者に委託する内容。市教委は11年まで2年間かけて可能性や問題点を検討、図書館条例に基づく諮問機関の図書館協議会(近藤巧委員長、委員11人)にも方針を提示し、協議を重ねてきた。市側はサービス向上を中心とした委託後の運営方針を提示し、協議会もことし4月に了承した。

本記事では,大館市における指定管理者制度の取組方針を紹介.
2010年3月に策定された「第4次大館市行財政改革大綱」では,「雇用拡大に向けた,アウトソーシングの積極的推進」の一環として,同市の「中央図書館,花矢図書館,比内図書館,田代図書館」*1の4館に対して,「指定管理者制度導入推推進」を計画.2010年度,2011年度は「検討」段階,2012年度には「指定管理者制度導入に必要な条例改正,公募,市議会の議決など」を行い,2013年度からの「実施」*2を計画.本記事を拝読させて頂くと,同計画に基づき,同市に設置された「図書館協議会」の場で,2年間の審議という「慎重な移行手続」*3を経て,4館「運営を一括して指定管理者に委託」する方式により,2013年度から実施に至る模様.具体的な運営方針は,公表後要確認.

*1:大館市HP(市民便利帳(教育)インデックス)「市の図書館

*2:第4次大館市行財政改革大綱)「第4次大館市行財政改革大綱」(大館市,平成22年3月)7頁

*3:狭間直樹「公共サービスの質とグレーゾーン」真山達志編著『ローカル・ガバメント論』(ミネルヴァ書房,2012年)137頁

ローカル・ガバメント論―地方行政のルネサンス

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