武雄市は新規採用職員の研修の一環として、「ルーキー随行」と銘打って樋渡啓祐市長に4人ずつが1週間張り付き、行動をともにしながらトップの考え方や政策判断を学ばせている。行動派の市長だけに、新人たちは「ついて行くのが精いっぱいだけど、勉強になる」と刺激を受けている。
 樋渡市長が発案し、18日から始めた。昨年度までは研修は座学中心だったが、本年度は実地研修をメーンにした。現場での実地体験を通じて、ものの見方や企画力を学び、市民とのコミュニケーション力を養うのが狙い。本年度の新採職員は他市との人事交流も含め16人。9月まで4人を1班として、土日も含め1週間ずつ随行する。
 19日は市長への2人の来客対応、講演、視察、教育問題の住民説明会に随行した。今後は県外の出張にも同行するという。樋渡市長は「公務員としての仕事に染まらないうちに、意思決定されていく様子を見てほしい。課題図書も与えているので、見るだけでなく分析できるようにしている」と話す。
 観光課に配属された岩尾咲弥(さくや)さん(26)は「市長は本や新聞、ネットを含め情報収集していて時間の使い方がうまい。いろんな人とコミュニケーションをとって人脈が広がっている」と感想をもらしていた。

本記事では,武雄市における新規採用職員研修の取組を紹介.同取組の概要は,同市FBを参照*1
同取組では,「市長と行動を共に」「実施体験」し,「様々な角度から」「ものの見方,考え方,企画力,行動力,発案・政策判断を学び」,そして,「市民」「などとのコミュニケーション力を養うこと」が「目的」にある.具体的には「今年度採用の職員」が「4名程度のグループ」に分かれ,「1週間」に「市長に密着」*2する.
「トップだけでなく,懐刀・参謀格の人,現場の人,それぞれきちんとコミュニケーション」*3をされる市長と間近でともに行動することにより,職員としての「顔つき,姿勢が見るみるうちに変わっていく」*4ことを企図されている模様.同取組が一定の成果が現れた場合,「ルーキー」に限らず多くの職員が経験すると,さらに興味深そうか.

*1:武雄市FB「【ルーキー随行 はじめました!】

*2:前掲注1・武雄市(【ルーキー随行 はじめました!】)

*3: 樋渡啓祐『沸騰!図書館』(角川書店,2014年)145頁

*4: 前掲注3・樋渡啓祐2014年:144頁