酒田市の丸山至市長は8日の定例記者会見で、空席になっている副市長に東北公益文科大学教授の矢口明子氏(48)=同市=を起用する考えを明らかにした。開会中の市議会12月定例会の最終日である18日に追加提案する予定。承認されれば、同市初の女性副市長が誕生する。
 矢口氏は東京都生まれ。慶応大卒。北海道東北開発公庫(現日本政策投資銀行)、神奈川県庁を経てニュージーランドのビクトリア大大学院修了。2001年の東北公益文科大開学と同時に専任講師に就き、13年4月から教授を務めている。専攻は行政学
 丸山市長は今年9月の市長選当選後、副市長の人物像について、「私が持っていない能力を兼ね備え、議会に理解してもらえる人」と強調。「可能な限り外部から招きたい」との考えを繰り返し述べていた。
 この日の会見で丸山市長は、こうした認識を改めて示した上で、「女性が地域で活躍する時代。できれば女性を登用したいと思っていた」と発言。矢口氏が金融、行政の勤務経験もあることを挙げ、「副市長に適任と判断した。市長選で連携強化を公約にした公益大とのパイプ役にもなっていただける」と述べた。【高橋不二彦】

本記事では,酒田市における副市長職の候補者案を紹介.
「定数は1人」*1の同市.2015年9月7日付の同市長選挙*2,空席であった同職への候補者案を本記事では報道されており,同職の候補者案は,2015年12月18日に開催される「本会議」*3 へ提案される模様.
しばしば「内部登用であり,日本的な人事システムの典型をなす部分が見受けられる」*4とも従来は観察されてきた同職.「市民のための行政」*5を所掌する同職候補者への議会同意の結果は,要観察.

*1:酒田市HP(酒田市例規集)「酒田市副市長定数条例」(平成19年3月26日条例第13号) 

*2:河北新報(2015年9月7日付)「<酒田市長選>丸山氏、和嶋氏を破り初当選

*3:酒田市HP(組織別一覧議会議会事務局議事調査係酒田市議会)「平成27年12月定例会日程表

*4:田村秀『自治体ナンバー2の役割』(第一法規,2006年)65頁

自治体ナンバー2の役割―日米英の比較から

自治体ナンバー2の役割―日米英の比較から

*5:和田明子『ニュージーランドの市民と政治』(明石書店,2000年)160頁

ニュージーランドの市民と政治

ニュージーランドの市民と政治