市役所庁舎前
 金沢市役所の庁舎前広場の一角に設置されている気象予報案内板「これからのお天気ガイド」が撤去されることになった。携帯電話やスマートフォンが広く普及し、誰でも自分の手元で精度の高い気象情報を確認できる時代。四種類の天候の見通しを示すというシンプルな案内板は、ひっそりとその役割を終える。(清水俊介)
 お天気ガイドは庁舎前広場の広坂通りに面した場所に、公告掲示板、地図と並んで設置されている。これからの天候に関し、「よいでしょう」「上り坂へ」「下り坂へ」「わるいでしょう」−の四種類のイラストと文字が描かれ、該当するイラストのランプが点灯する仕組み。内蔵された気圧計の計測を基に、四種類の見通しを判定する。
 四種類の見通しのイラストのほかに、「気象庁の予報とは関係なく気圧の変化をキャッチして今後の天気傾向を表わしています」と文字で仕組みを説明。さらには、「冬期、西高東低(冬型)の気圧配置のとき晴れの表示でも雪の降ることがあります」とも書かれている。
 これら二つの文章からは、気象庁の予報とは一線を画しているがゆえに、予報に若干の問題があることを、お天気ガイド自身があらかじめ説明していることが分かる。市の担当者も「精度は低く、市民や観光客にとってまぎらわしい点はあると思う」と打ち明ける。
 お天気ガイドが設置されたのは一九八三年四月。「弁当忘れても傘忘れるな」といわれる金沢で、精度は低くても天気の見通しを示して、重宝されてきた。
 しかし、スマホや携帯電話など情報通信機器の発達で、気象情報は個人の手元に届けられる時代となり、お天気ガイドはその役割をほぼ終えたといえる。現在、故障はしていないが、稼働していない。
 市は二〇一六年度までの予定で庁舎前広場の整備を行っており、その一環で、お天気ガイドを撤去することを決めた。市総務課は「場所は決まっていないが、代わりにデジタルサイネージ電子看板)などで天気の情報は表示していきたい」としている。

本記事では,金沢市における気象予報案内板の撤去を紹介.
本記事によると,同市「本庁舎」*1の「庁舎前広場」に「1983年」に設置された「気象予報案内板」が撤去される模様.精確で迅速に「無料で入手できる」*2気象情報の広がりが背景の模様.整備後の庁舎前広場は,要確認.